1軒目からガツンときた、老舗の底力
蔵前・浅草橋は早い時間からサクッと飲める酒場や角打ちがなぜだか充実している。飲んべえの町として知られるわが地元・大塚でもこんなにないぞ!スバラシイ!!
折しも気温が真夏日に達することも多かった5月の取材時、キンキンのビールやサワーで栄養チャージでもしなきゃやってられん、ってな理由をこじつけて、はしご酒してきました。
1軒目に訪れたのが『KAKUUCHI CAFE FUTABA』だ。こちらは15時(週末は11時)からオープンしていて、学校帰りの小学生たちとすれ違いながら店に入る。ダメな大人でごめんよ、と少しばかりの罪悪感を覚えた。ここは店名にある通りの角打ちで、創業は昭和30年頃とかなりの老舗だ。
店の奥にあるのは、コンビニさながらの巨大冷蔵庫。コンビニとは違うのが、並んでいる缶と瓶はぜ~んぶお酒ってこと。大人になって良かったと思いつつ物色するとクラフトビールがかなり充実。
つまみは角打ちらしい缶詰や乾き物なんかもあるけれど、麹を揉み込んだ「発酵からあげ」をはじめ一品料理もあったりして、なんなら居酒屋としても使えそう。クラフトビール2杯→ワイン→日本酒と1軒目からフルコンボ。
発酵からあげ(むね) 600円
さて、16時(週末は13時)からオープンするのが『イエロ』だ。広島の無農薬レモンを搾ったレモンサワーは、ほろ酔い気分をシャキッとさせる爽やかさ。さらにつまみも、洋やアジアのテイストを織り交ぜたセンスのある皿が並んでおり、あれもこれもと注文したくなる。
輝くポテサラ 750円、ワフマヨ 450円、塩レモンサワー(焼酎) 700円
途中、素敵なマダムがやってきて、ビール1杯をさらっと飲んでから、外の灰皿の前で、細いタバコの紫煙をくゆらせ、「また来るわね」と風のように去って行った。かっこいい……。
ま、編集武内ともども、野暮なわれらは、店のスタッフさんをしょーもない話題に巻き込みつつ、調子に乗ってナチュラルで揃えるワインも抜栓してしまいました。
飲みはじめた時は“今日は早めに帰るか”なんて考えもあったけど、エンジンがかかってしまえば終電という現実のリミットが来るまでは絶っっ対に帰りたくない、と思うのが酔っ払いの悲しい性だ。