夜が少しずつ長くなって、しっぽり飲みたい季節です。それならこだわりの和の店で、一献楽しんでみませんか。おいしい肴と沁みる酒、空間までもがご馳走の、ちょっといい店を東京の目黒・世田谷エリアで見つけてきました。心身ともに癒されて、やさしい気持ちになれたなら、きっと明日への活力が湧いてきます。
画像ギャラリー夜が少しずつ長くなって、しっぽり飲みたい季節です。それならこだわりの和の店で、一献楽しんでみませんか。おいしい肴と沁みる酒、空間までもがご馳走の、ちょっといい店を東京の目黒・恵比寿方面と世田谷エリアで見つけてきました。心身ともに癒されて、やさしい気持ちになれたなら、きっと明日への活力が湧いてきます。
家族連れも歓迎、地元のオアシス酒場『おさだ』@駒沢大学
例えば「穴子とトマトの南蛮漬け」「カンパチとサーモンの胡麻和え」……料理名は素材と調理法がそのまんま。味わいがおおよそ想像できて安心する、つまり難しくない。けれどどれも誠実に手間暇かけて、それがきちんとおいしいって、大事なことだと思うんです。
穴子とトマトの南蛮漬け 800円
店主の長田さんは自由が丘の名酒場「金田」出身だ。と聞けば確かな腕と納得だろう。うれしいのはそんな名店仕込みの旬肴はもちろん、家庭的なハムエッグご飯や焼きそばなど身近な味もしっかり揃うこと。
同じ素材でも味付けや調理を変え、なるべく多彩に楽しめるよう工夫しているとか。ちなみに料理を盛る器の多くは陶芸家の姉の作品。卓上での姉弟共演にニッコリ。酒も一段と旨くなる。
[住所]東京都世田谷区駒沢2-31-1 そらビル1階
[電話]03-6805-3032
[営業時間]17時~23時(22時半LO)※土・日・祝は15時~
[休日]水、月1回連休あり
[交通]東急田園都市線駒沢大学駅西口から徒歩5分
青魚から中華風つまみまで魅力炸裂の新店『肴場 あおもん』@恵比寿
青魚をウリに昨年開業した五反田の人気店が次なる店を恵比寿に出店。長崎・松浦産を主に仕入れるアジをレアに揚げた“半熟”としっかり火入れした“完熟”の名物アジフライを引っ提げ、グルメ激戦区で早くも人気沸騰中だ。
新店の特徴は料理を小皿仕様にしたこと。刺し盛りも少しずついろいろ、多種多彩に楽しめてうれしいったらない。
青盛(刺し盛り) 1人前1188円、あおもんたたき 1078円、ペッパー山椒サワー 638円、カルダモン酒サワー 638円
もうひとつは中華出身の店長の腕を生かした料理を充実させたこと。和ダシで煮た豆腐に麻婆豆腐風の肉味噌をドカッと乗せた「四川風痺れ肉豆腐」など、見た目も味もひと捻りした旨さに感心しきり。
勢いがある店ってやっぱ料理のセンスいいよなあ。さらなる出店も間近とか!?今後も見逃せない!
[住所]東京都渋谷区恵比寿南3-4-1 Mトリアノン102
[電話]03-6452-4649
[営業時間]17時半~23時半(22時半LO)
[休日]無休
[交通]地下鉄日比谷線ほか恵比寿駅4番出口・東急東横線代官山駅東口などから徒歩5分
これぞ使い勝手のいい“おとなの居酒屋”『目黒 それがし』@目黒
今でこそ大人が楽しめる上質な居酒屋が流行りだが、日本酒と酒場文化を伝える「酒場 それがし」が五反田で創業した13年前はそこまで多くなかったという。
原点回帰といおうか、昨年開店した『目黒 それがし』はあえてもう一度“おとなの居酒屋”を掲げ、使い勝手の良さを目指したそう。昭和のビルにひっそり構える店はまさに隠れ家。
メンチカツなど既存の名物もあるが、目黒限定なら炭火焼きだ。この日の地鶏は奈良の「大和肉鶏」で、皮目パリッと噛むほどに満ちる旨みは圧巻。太巻きも必食。
地鶏炭火焼き 2750円、キャベツの酒盗炒め 770円
「〆鯖と鰯」はべったら漬やキュウリも入り、酸味や甘みなど味の組み立てに唸る。これ、シャリ少なめで実はアテになる優れもの。大人が喜ぶ太巻きだ。
[住所]東京都品川区上大崎2-27-1 サンフェリスタ目黒2階
[電話]03-6417-4700
[営業時間]17時~24時(23時LO)、日:17時~23時(22時LO)※月が祝の場合は日:17時~24時(23時LO)
[休日]無休(年末年始は休)
[交通]JR山手線ほか目黒駅西口から徒歩1分
撮影/鵜澤昭彦(おさだ)、浅沼ノア(あおもん、それがし)、取材/肥田木奈々
※2024年10月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
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