全店実食調査で忖度なしの「ほんとうのおいしい」を届ける雑誌『おとなの週末』。
旨いものを探しに北から南へ、東から西へと行脚し、ときには1日5食を食べ歩く強靭な胃袋を持ち合わせる覆面調査隊が「うまい!」と太鼓判を押す絶品のラーメンを紹介します。
南阿佐ヶ谷駅「麺処 一笑」
スープは寸胴鍋のフタが閉まらないほど大量の材料を使い、じっくり時間をかけて乳化させたスープは、豚足や豚皮などのコラーゲンをたっぷり含んでいるため、とろりと濃厚だ。
「まずは純粋にスープの味を楽しんでほしい」と“かけ”のスタイルでラーメンを出すのが同店流。シンプルがゆえに、豚骨の深いコクや旨み、鮮烈な香りがダイレクトに伝わってくる。 キャベツやモヤシなど、国産の茹で野菜が150gものる野菜トッピングは、別添えで提供。醤油ダレで和えた定番の「プレーン」をはじめ、数種類ある味の中から好きなものを1種類無料で選ぶことができる。醤油ダレで煮た香ばしい肩ロースチャーシューも入って、ボリューム満点。
新宿御苑前『支那蕎麦 澤田』
じんわりやさしい味わいの中華そばが評判を呼んでいる。濁りのない清らかなスープは無化調、無添加。骨類を使わず、鶏と豚の挽き肉を丁寧に炊くことで、理想とするクリアなビジュアルと雑味のない味わいに仕立てている。土台となるのは、その挽き肉由来の“肉”の旨み。さらに煮干しや節類、干しエビなどでとった和ダシを重ね、繊細ながらも複雑な味わいを作り上げていく。看板の「支那蕎麦」は醤油の香りが前面に立っているものの、塩分は控えめでやさしい印象。評判の「白醤油支那蕎麦」はダシ感たっぷりの味わいで、旨みが何度も押し寄せる。名店仕込みのワンタンは、粒が大きく食べ応えも満点。しっかりお腹が満たされる。
丸の内「松戸富田麺絆」
名物の「濃厚つけめん」は、豚のゲンコツと鶏、煮干し、サバ節などでスープを炊き上げた骨太な一杯。
極太の麺も、濃厚なつけ汁に負けないほど力強い。対する「もりそば」は、つけ麺の神様・山岸一雄氏が厨房に立っていた頃の『東池袋大勝軒』のつけ麺を忠実に再現したもの。挽き肉を惜しげもなく使って炊くスープは、あっさりとした見た目とは裏腹に、ずっしり重厚感がある。
(※本内容は発売当時のものです)
…つづく「中央線の「本当にうまいラーメン」ベスト6…《荻窪・三鷹・武蔵境・立川・国分寺》でみつけた、旨みどっしりの「究極の一杯」」ではトライラーメン大賞を受賞した名店から、JR中央線沿線のベスト6店を紹介します。