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横浜は、じつはサバサンド不毛の地といわれ、これまで提供しているお店がほとんどなかった。そんななか、看板メニューが「サバサンド」というお店が2017年にオープン。しかも「絶品」と話題をよんでいる。 横浜市営地下鉄「三ッ沢下町」駅を降りて徒歩1分、「サバサンド」ののぼり旗が目印の「カフェ フラッティー」がそれだ。

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毎日食べたくなる! グッドバランスな横浜カフェのサバサンド

横浜は、じつはサバサンド不毛の地。
これまで、サバサンドを提供しているお店がほとんどなかった。
そんななか、看板メニューが「サバサンド」というお店が2017年にオープン。
しかも「絶品」と話題をよんでいる。
その店は、横浜市営地下鉄「三ッ沢下町」駅を降りて徒歩1分。
通り沿いにはためく「サバサンド」の、のぼり旗が目印の「カフェ フラッティー」。
もともとは福祉の仕事に携わっていた尾山美里さんが「いろいろな人が自由に訪れることができる空間を」とオープンしたカフェだ。

[お店の目印は、通りにはためく「サバサンド」の、のぼり旗]

カフェ経営は未経験。
なにか目玉になる商品を、と思案していた尾山さん。
テレビでたまたま見かけたのが、トルコのサバサンド。
これはイケるんじゃないかと閃いた。

[尾山美里さん。着用Tシャツは、2018年に参加した静岡県伊東市のイベント「サバーソニック&アジロックフェスティバル」のオリジナル]

「試しに作って食べてみたらとっても美味しかったんです」と尾山さん。
ん?
じつは尾山さん、サバサンドを食べたことがなかったのだ。
でも、味に想像はついた。
子どものころ、親がたまに魚の缶詰をパンに挟んだサンドイッチを作ってくれたからだ。

[カフェ フラッティーのメニュー。もちろんイチオシはジューシーな「さばサンド」!]

「家族で行ったキャンプでは、パンにサンマの蒲焼缶をのせて、マヨネーズをかけてサンドイッチにしたものが、おやつ代わりだったんです(笑)」
もともと料理は得意。
絶対、サバサンドは看板商品になるはず、と工夫を重ねて完成。
イチオシメニューに「さばサンド」を備えて、カフェをオープンした。

[カフェ フラッティーは東急東横線反町駅からも徒歩圏内]

[ゆったりくつろげるおしゃれな店内。イベントにもよく使われる]

サバサンド不毛の地だけあって、「サバサンドを食べたことがない」という人が多いばかりか「サバとパン!?」とギョッとされることもあった。
しかし、1度食べるとやみつきになる人が多く、いまや下は20代から上は70代まで、老若男女が愛してやまないメニューに。
うわさを聞いて、遠方から訪れる人が続出している。

[パンの上も底もカリカリ。サバも香ばしくパリッ。食べるとやわらかいパン生地がふんわか、サバの旨みがジュワーッ。パンマニアもやってくるという絶品サバサンド]

そんなカフェ フラッティーのサバサンドは、尾山さんのこだわりがギュッとつまっている。

[サバを焼く尾山さん。香ばしい焼き上がりがポイント]

厳選したノルウェーの塩サバを、塩分をほどよく流水で落としてからフライパンに入れ、ふたをして焼いていく。
「ふっくら仕上がるように蒸し焼きにします」
焼き加減は重要。
ポイントは「音で判断します」と尾山さん。
「フライパンからパチパチとなっていた音が静かになったら焼き上がりですね」

[こんがり焼き上げられた美味しそうなサバ!]

フライパンが無口になったところで、ふたをあけると、サバは確かにこんがりあめ色の焼き上がり!

[パンは「タカキベーカリー」のソフトフランスを使用]

「味の要になるパンは、サバとの相性を考えて試行錯誤しました。
このパンは食感と甘みが、焼いたサバにぴったりでした」

野菜はオニオンスライス、トマト、サニーレタスをたっぷり。
「サバとパンだけだと、食べていて飽きるし、サバの脂を口の中で中和するために、野菜をしっかり入れています」

[特製のタルタルソース。「魚には絶対タルタルが合います!」と尾山さん]

そして、特製のタルタルソースが味の決め手。
「マヨネーズじゃなくってタルタル。
全体をうまくまとめてくれるんです」

[サバは「野菜の上」が定位置。香ばしい皮目を存分に楽しめる]

はさむ順番も、大切だ。
「絶対に野菜の上にサバ!」とキッパリ。
「せっかくこんがり焼いた美味しいサバの皮目が、しんなりしたらもったいない!
香ばしさを大事にしたいのでサバがいちばん上じゃなくっちゃ(笑)」

「サバ上」のオキテを厳守して、サンド。マスキングテープを使ったお手製の旗をさして完成だ。
尾山さんが「ものすごい特徴があるわけではないけれど、ああ美味しかったな、また食べたくなる味わいを目指した」というサバサンドをがぶり。

[「さばサンド」。肉厚なサバとパン、野菜をタルタルソースが絶妙にまとめあげている]

美味しい!
カリッとしたパンは中がふかっとやわらかいので、サバと野菜がパンと分離することなく食べられる。
香ばしくふっくら焼きあがったサバ、甘みのあるパン、フレッシュな野菜、マイルドなタルタルソースが一体となって、見事なハーモニー。
サバサンドの醍醐味を満喫できる。
サバのよさが、素直に楽しめる、じつにバランスがいいサバサンド。
ジェンヌ的に言うと「サバランスが最高!」
すべてがしっくりしている味わいなので、ボリュームがあるのにあっさりいただける。
毎日食べたくなるサバサンドだ。

[サイドメニューとして、焼きサバも販売]

「サバが好きで好きでしょうがない人も、サバが苦手な人も『また食べたい』とおっしゃってくださいます」(尾山さん)
じつは「サバがとりたてて好きというほどでもなかった」という尾山さん。
サバサンドを作るうちに、サバに夢中に。
サバサンド熱も、すべからくヒートアップ。
カレー粉にチリパウダーなどをブレンドした「カレー味」のサバサンドも完成。
人気を集めている。
そして、なんと、サバサンドにぴったりの「ハーブティー」まで作ってしまった。

[サバサンドに合う、オリジナルブレンドのハーブティー]

ローズヒップ、ペパーミント、アップル、クローブ、カルダモンなどをブレンドしたお茶は、スパイシーでほんのりした甘み、酸味があり、サバサンドがより美味しくいただける。

[焼き目も美しい焼き鯖丼]

カフェ フラッティーでは、サバサンドと同じ具を十六穀米にのせて、醤油ベースのタレをかけ、タルタルソースを添えた「焼き塩さば丼」も提供。
こちらも好評だ。
尾山さんは「横浜らしい」サバサンドの新作も開発中。
ぜひ、東京からも遠征して「グッドサバランス」なサバサンドを食べてみて!

カフェ フラッティー
[住所]神奈川県横浜市神奈川区松本町6-45-4
[TEL]070-1484-7772
[FB]https://ja-jp.facebook.com/CAFE.flatty/
※カフェフラッティではサバサンドファンのために、「さばサンド専用スタンプカード」を用意。さばサンドを8個購入すると、2ヵ月間savaマスターとして、割引価格でさばサンドが食べられるという「savaマスターカード」が使用可能!

池田陽子(いけだ ようこ)
サバファンの集い「鯖ナイト」や、日本中のサバ好きが集まる「鯖サミット」などの活動を担う「全さば連(全日本さば連合会)」広報担当/サバジェンヌとして活躍。本業は薬膳アテンダント/食文化ジャーナリスト。著書に『ゆる薬膳。』(日本文芸社)、『缶詰deゆる薬膳。』(宝島社)、『春夏秋冬ゆる薬膳。』(扶桑社)、「ゆる薬膳。」はじめたらするっと5kgヤセました!(青春出版社)、『サバが好き!』(山と渓谷社)など。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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池田 陽子
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