デビュー55周年、人前から消えた歌姫
続いては歌唱力と表現力で定評のあるちあきなおみさんゆかりの地へ。
彼女の最大のヒット曲にして、昭和歌謡の名曲中の名曲「喝采」(作詞・吉田旺、作曲・中村泰士)は1972(昭和47)年にリリースされました。当時筆者は9歳。荘厳なメロディと「届いた報せは黒いふちどりがありました」「動き始めた汽車にひとり飛びのった」などの歌詞にドキドキしながら大人の世界を垣間見たものです。
45歳になる1992(平成4)年、ご主人が亡くなった影響か、人前から消えた昭和の歌姫。デビュー55周年の2024年は複数のテレビ局で彼女の特集が組まれ、若いファンも増えているらしいです。
アルバム撮影の聖地で昭和を偲ぶ
さて、ちあきさんゆかりの地は東京・新宿ゴールデン街にあります。彼女自身新宿の中学校に通った時期もあるらしく、そのドラマティックな人生と表現力は新宿、それもゴールデン街が似合います。
店名は『夜間飛行』。ちあきさんを敬愛する歌手の方が営むお店で、彼女の1973(昭和48)年のヒット曲がそのまま店名になっています。いぜん『桂(けい)』という店名で違う方がやってらしたようで、そこではちあきさんのアルバムの撮影が行われたとか。
『夜間飛行』には今でもちあきさんの写真が飾られ、当時を偲ばせます。同店はスナックにつき、豪華な食事はありませんが、チャージで出された「冷や奴」がとても美味しかったです。