満吉(まんきち)くんは、各時代で話題となった存在と、時空を超えて交流できるという特殊な能力を持つ猫。この愛くるしいキャラクターの生みの親、マルチクリエイターの江戸家猫ハッピーさんが、満吉くんを主人公にした漫画で心が和らぐ物語を紡ぎます。今回は「ハシビロコウ」編です。
画像ギャラリー満吉(まんきち)くんは、各時代で話題となった存在と、時空を超えて交流できるという特殊な能力を持つ猫。この愛くるしいキャラクターの生みの親、マルチクリエイターの江戸家猫ハッピーさんが、満吉くんを主人公にした漫画で心が和らぐ物語を紡ぎます。今回は「ハシビロコウ」編です。
※漫画は、画像ギャラリーでもご覧になれます
“生きている感”がない
伊豆シャボテン動物公園(静岡県伊東市)の「公式YouTube」には、さまざまな動物の動画が公開されています。その中に、今回取り上げた「ハシビロコウ」も含まれています。
16秒の動画を眺めていると、「ハシビロコウ」の字幕に続いて、時間が半分を過ぎたところで表示された文面が「特技 動かないこと。」。
たしかに、途中まで、ぴくりとも動きません。ようやく動画が終わろうとするころに、目をパチクリとさせながら首をほんの少し傾けたぐらい。それも、ほんの一瞬の出来事です。
同様に公開されていたフタユビナマケモノの動画を観ましたが、「特技 なまけること。」と紹介しているぐらいですから、これも見事に動きません。ただ、鼻が微かにひくひくしているので、生きている感じが伝わってきます。
比べて、ハシビロコウは途中まで、そうした“生きている感”がなく、まるで作り物、彫像のようです。同園では1981年4月から2羽が飼育されていましたが、2020年8月6日に最後の1羽が死にました。
アフリカに分布、絶滅危惧種
ハシビロコウは、全長が1.2メートルほど。木靴のような形状の大きなくちばしを持つ鳥です。
アフリカ中央部から南にかけ沼沢に分布。正確な数は定かではありませんが、絶滅危惧種に指定されています。
ハシビロコウを2羽飼育している神戸どうぶつ王国(神戸市)のホームページによると、「世界中の動物園など飼育されている環境下では、30羽ほどしかいない」とのこと。日本では、上野動物園(東京都台東区)や掛川花鳥園(静岡県掛川市)などでも姿を見ることができます。
そもそも、なぜ「動かない」のでしょう。理由は、「食事の仕方」にあります。沼沢で、魚に気付かれないよう動かずに立ち続け、水面に上がってきたところをくちばしでとらえるためです。ちなみに、ハシビロコウは和名ですが、「くちばしが幅広いコウノトリ」の意味だそうです。
江戸家猫ハッピー(Edoya Nekohappy)
マルチクリエイター。動物ものまね芸人「三代目 江戸家猫八」の末娘。
1993年から15年間、俳優・緒形拳に師事。共著「地球徒歩トボ」(学研)では写真を担当した。オリジナルキャラクターである猫の「満吉くん」を通して、地球を楽しむための写真・漫画・グッズなどを発信している。伊豆高原で「猫満福庵」という猫のいるギャラリーをオープン予定。
・「猫満福庵」https://nekomanpukuan.com/
・「江戸家猫ハッピー」https://nekohappy.com/