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南側を太平洋に面した四国最大の県・高知。その扇型をした広大な地への旅は、テーマがあるとアクションを起こしやすく、楽しみ方も増大!今回はグルメ巡る旅として3日かけて高知市を中心としながらご案内します。高知が誇る美味グルメは、カツオ以外にもたくさん!ここでは、なかなかにディープな行くべきお店をご紹介。3日で回る味めぐり2日目、口福&満腹です。

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寒い季節は熱々のむし寿しやお燗酒で温まる

意外と知られていないが、高知県はモーニング天国。喫茶店が多く、どの店も思い思いに素敵なモーニングを繰り出している。それだけにどこへ行こうか迷うこと必至だけれど、今回ばかりはここと決めていた。高知県民に愛されるご当地パン「帽子パン」発祥のベーカリー、『リンベル』だ。

今でこそ高知ではポピュラーな「帽子パン」だが、生まれたのは昭和30年頃だという。メロンパンを作るときにビスケット生地をかけ忘れ、代わりにカステラ生地を使ったところ帽子のつばみたいに広がったのが始まりとか。

『リンベル』とんがり帽子パン 162円、ドリンクサービスセット 418円(14時まで)

『永野旭堂本店 リンベル』とんがり帽子パン 162円、ドリンクサービスセット 418円(14時まで) セットは選べるドリンク、サラダ、ゆで卵、スープ付き

さすが発祥だけあって、『リンベル』ではクロワッサン生地を使った「とんがり帽子パン」やあんこ入りなど、バリエーションも色々あるのだ。

ランチは郷土料理「むし寿し」を目当てに『菊寿し』へ。京都や大阪にもある蒸し寿しだが、高知ではかつて寒い冬に食べる料理だったそうで、店頭で蒸しあげていたという。『菊寿し』では季節の食材を使ったものなど種類も豊富。酢飯はほんのり甘めで、たっぷりの具材。

『菊寿し 本店』季節のむし寿し 1408円

『菊寿し 本店』季節のむし寿し 1408円 具は季節替わり。秋バージョンは栗、かぼちゃ、きのこなど

具には高知産椎茸や、黒糖を使い、定番は玉子焼き風のかまぼこ、キクラゲ入り白いかまぼこ“しろす”、オキメダイのおぼろなど一つひとつの材料もよく吟味されている。ニンニクが利いたカツオのタタキの巻物「土佐巻」も頼むと、どちらもつまみにもってこいじゃないか。

となれば日本酒が恋しい。昼からいきなり飲みモードに突入しちゃったけれど、朝はまじめにノンアルだったのでよしとする(笑)。これこそ旅の醍醐味というもの!

その続きで夜はお燗酒を。つまみが面白いとの情報を得た『サケとサカナ ヒナタ』を訪れた。実は高知県では純米燗酒をウリにする店は少ない。それを広めようと孤軍奮闘しているのがこちらの店主・西森さんだ。

『サケとサカナ ヒナタ』ひと月熟成バショウカジキ漬け 550円、カツオとえごまの三升漬けあえ、生もとのどぶ(大)、玉櫻(大)

『サケとサカナ ヒナタ』(手前)ひと月熟成バショウカジキ漬け 550円 (奥)カツオとえごまの三升漬けあえ 750円 (ドリンク左)生もとのどぶ(大) 900円 (ドリンク右)玉櫻(大) 900円 濃厚な旨みや、薬味を利かせたつまみに酒が進む

絶妙なセンスのつまみが楽しく、ヅケでひと月寝かせたという「バショウカジキ漬け」はまるで生ハムのごとき濃厚な旨み。キャベツのソースに、皮ごと揚げたじゃがいもやゆで卵をのせたポテサラ風もいい。壁には骨太な味わいの日本酒が居並ぶが「飲み疲れしないように」と少し加水してお燗するので飲み口がやさしく、スルスル入ってしまう。いや~飲み過ぎて困った(笑)。

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おとなの週末Web編集部
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