【保存版】絶品ラーメンのある町中華5選! スープまで飲み干したくなる完食必至の逸品

あれも食べたい。これもいいな……軽く30を超えるメニューに優柔不断必至。そこで何を食べてもおいしいけれど、麺類、ご飯もの、一品料理……何を頼むか迷ったらぜひこれを!という絶品麺料理のある町中華をご紹介です。

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あれも食べたい。これもいいな……軽く30を超えるメニューに優柔不断必至。そこで何を食べてもおいしいけれど、麺類、ご飯もの、一品料理……何を頼むか迷ったらぜひこれを!という絶品麺料理のある町中華をご紹介です。

一つひとつの具材の風味と、手打ち麺を引き立てるあっさりスープは完飲必至『十八番(おはこ)』@野方

メニューは豊富、腹いっぱいになって、サイフにもやさしい。そんな頼れる食堂のイメージが町中華。ぴったりな一軒が環七沿いにある。昭和38年開店の『十八番』だ。

当初から手打ち麺。それもその日の天候で粉や水分の配分を変えて仕上げる、スープがよく絡む太麺だ。豚足ともみじを中心に煮出した清湯はあっさり味で、それゆえ海鮮や野菜たちの味をくっきり引き立てる。

海鮮タンメン 1400円

『十八番(おはこ)』海鮮タンメン 1400円 タンメンは「海鮮」「ピリ辛」「酸辣」の3種。具の旨みが口の中ではっきりと感じ取れる味付け

片や、肉がぎっしりで食べ応えある餃子は隠し味に干しエビを刻んで加え、こちらも手作りの皮で包む。香ばしく、弾力もひと味違う絶品だ。全体の味付けは「毎日食べる人が飽きちゃうから薄め。辛くしたい人は自家製ラー油を使って」と店主。

これから冬にかけて野菜が旨くなる。冬限定の「葱と豆腐の旨煮」も試してみたい。

『十八番(おはこ)』店長 片岡純二さん

店長の片岡純二さん「週休を増やしても店を、味を守り続けていきたい。」

『十八番(おはこ)』

[住所]東京都中野区大和町2-2-2
[電話]03-3338-8179
[営業時間]11時~14時半、17時~19時半
[休日]火・水
[交通]西武新宿線野方駅南口から徒歩8分

腹ぺこたち歓喜!笑顔で会いたい「ただいま」の味『百亀楼』@上中里

店内にはメニューに加え、プロレスや山下達郎のポスターが至るところに。店主が「秘密基地」のように愛を注ぐ作りが微笑ましい。

デカ盛りで人気のこちらは、「たらふく食べて、どんどん出すよ」という意向から、定食・麺類など多くのメニューに手包みの焼き立て餃子2個が付くのもうれしい。

ワンタンメン 750円

『百亀楼』ワンタンメン 750円 大きなチャーシューも食べ応え充分。調味料の配分が「目分量」なのも匠の技

ワンタンメンは「なかなか替えが売ってない」と店主がこぼす大きな丼に、粗挽き肉とゴマ油、ニンニクで調味した9個のワンタンがごろり。スープとともに細麺、さらにビロビロ生地のワンタンを啜ると、豚足とモミジのダシに自慢のラーメン醤油を使ったスープのやさしい旨さが広がり、小麦の味わいもじわり。美味かつ食べ応えも十分!

創業60年を迎えた2代目は、鍋を振りつつ腹ぺこたちの笑顔を今日も待っている。

『百亀楼』

[住所]東京都北区上中里1-47-34
[電話]03-3917-6184
[営業時間]11時~14時、17時~21時(祝~20時)
[休日]日、第2・4土
[交通]JR京浜東北線上中里駅から徒歩1分

粋人のようにさっとひと手繰りと洒落こみたい『中華料理 あさひ』@浅草

かつて花街だった風景が残る浅草観音裏。店主・植木隆一さんに町への思いを伺えば、「俺が町だよ!」と気風のいいひと笑い。それもそのはず、当店は大正3年ごろの創業後、戦争を経て浅草にて再出発した歴史があり、植木さんも浅草っ子の4代目なのだ。

かつては粋人たちが夜遊びの果てに手繰りに来ていたそうで、いまも地元に愛されやんやの賑わいだ。

「広東麺」は、2代目考案のメニューで中華あんかけ麺の「さんまんめん」に錦糸卵を乗せたもの。鶏ガラ、豚骨、豚足を用いた醤油スープに中太縮れ麺。そこにのるさっと炒めた野菜と豚肉のあんは甘みが強く、スープの塩味との相性が抜群だ。

広東めん 1100円

『中華料理 あさひ』広東めん 1100円 あんの具材はキャベツ、白菜、しいたけ、たけのこ、豚肉。錦糸卵の甘みがいいアクセント

近年開発した「しょうがそば」も話題となり、5代目も厨房へ。代ごとのファンも広がっており観音裏の未来は明るい。

『中華料理 あさひ』4代目店主 植木隆一さん

4代目店主の植木隆一さん「私の味と5代目の味をぜひ味わってください。」

『中華料理 あさひ』

[住所]東京都台東区浅草3-33-6
[電話]03-3874-4511
[営業時間]11時半~14時半、17時~20時半
[休日]月、第3火
[交通]つくばエクスプレス浅草駅A出口から徒歩7分、地下鉄銀座線ほか浅草駅3番出口から徒歩13分

進化を続け名物に。町中華の心意気が詰まった一杯!『金門飯店』@大井町

「1日に約4キロ。大井町で一番ナスを消費する店じゃないかな」(3代目・整さん)と胸を張るのがナスラーメンだ。

ナスラーメン 900円

『金門飯店』ナスラーメン 900円 ナスは主に九州産で1杯に約1本半使用

素揚げしたたっぷりのナスと豚バラををオイスターソースベースのタレで炒めあげる。とろみをつけてラーメンの上に。文字にするとシンプルだが、ナスは数度噛むととろけてなくなる絶妙さ。

味つけは濃口醤油をベースに、3種の豆板醤の辛味がピリッ。中太の麺、醤油スープとの相性も抜群で、気付けばプハァと一気喰い!

聞けば、宴会客が〆のラーメンにナス炒めをのせて食していたことがヒントに。そこからナスの量、火入れ加減、麺に合う味付け……と試行錯誤の末、今では1日に数十食出る“大井町名物”にまで育て上げた。

安価な一杯に込められた想いと歴史も町中華の魅力だ。

2代目 中山隆一さん「大井町名物、ぜひ一度食べに来てください。」

『金門飯店』

[住所]東京都品川区大井1-55-5
[電話]03-3774-0513
[営業時間]11時~13時半(13時15分LO、17時~21時(20時20分LO)
[休日]日
[交通]JR京浜東北線大井町駅中央西口から徒歩4分

創業80年超、東京のど真ん中の素朴な中華料理『中華料理 やまだ』@お茶の水

御茶ノ水駅のすぐそばで80年。全ての料理にファンがいるが、中でも人気なのが分厚いチャーシュー。わざわざ別に煮た後、タレに漬け込んで作る。スープに乗せると、熱で豚の脂がゆるりと溶け出し抜群の味わいが完成する。スープは鶏ガラと醤油と塩、店主曰く「ラーメンの原点」だ。

チャーシュー麺 900円

『中華料理 やまだ』チャーシュー麺 900円 御茶ノ水駅聖橋口からすぐ。戦争も震災もくぐり抜けた大正時代の建物に名ラーメンあり

この店、前身は大正時代の氷屋さん。それが近くの明治大学生のために牛乳とアンパンを置いたことから転じてラーメン屋にという歴史があり、明星食品がインスタント麺を作る際に参考にした逸話もある。

「変わらないねえ」と古客が日参する老舗だが、店主は「毎日食べても飽きないシンプルな普通の味を出していくだけ」と言う。跡を継ぐ息子が、「百年を目指します」と修業中だ。

『中華料理 やまだ』(右)店長 諏訪浩治さん、(左)スタッフ 亀山亨さん

店長 諏訪浩治さん「毎日食べても飽きない“普通の味”をお届けしています。」

『中華料理 やまだ』

[住所]東京都千代田区神田駿河台2-10-5
[電話]03-3233-1905
[営業時間]11時半~15時、17時~20時半、土:11時半~13時半
[休日]日・祝
[交通]JR中央線ほかお茶の水駅聖橋口から徒歩2分

撮影/浅沼ノア(十八番、百亀楼)、鵜澤昭彦(あさひ)、小澤晶子(金門飯店、やまだ)、取材/輔老心(十八番、やまだ)、森田幸江(百亀楼、あさひ)、編集部(金門飯店)

2024年12月号

おとなの週末2025年2月号は「醤油ラーメン」

『おとなの週末』2025年2月号

※2024年12月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

…つづく「東京の町中華「究極の一品」…本当にうまい《レバニラ・回鍋肉・エビチリ・酢豚・炒飯・天津丼・中華丼》ベスト7を大発表」では、たくさんのファンに愛され、美味しい定番・人気メニューが味わえるリーズナブルなお店を紹介します。

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