あれも食べたい。これもいいな……軽く30を超えるメニューに優柔不断必至。そこで何を食べてもおいしいけれど、麺類、ご飯もの、一品料理……何を頼むか迷ったらぜひこれを!という絶品チャーハンのある町中華をご紹介です。
画像ギャラリーあれも食べたい。これもいいな……軽く30を超えるメニューに優柔不断必至。そこで何を食べてもおいしいけれど、麺類、ご飯もの、一品料理……何を頼むか迷ったらぜひこれを!という絶品チャーハンのある町中華をご紹介です。
子どもから大人まで、老若男女を唸らせる理想の町中華の王様『中華料理 新華楼』@三軒茶屋
カコン、カコンと中華鍋を振る心地良い音が店内に響き渡る。その音を聞いているだけで、そろそろかな?なんてワクワク。町中華に行くと音と香りでさらにお腹が空いてしまう。少し待って人気の「エビやきめし」が到着。
エビやきめし 1150円
その黄金色の美しいビジュアルに目を奪われ、漂う香気に鼻孔をくすぐられる。いよいよ口を大きく開けて頬張れば、ラードの香ばしさに包まれたご飯、ぷりぷりのエビ、やさしい甘みの玉子…しっとりとしつつパラリとした仕上がりで、押し寄せる多幸感に思わず笑みがこぼれる。これで味付けが塩だけなんて!
「玉子を焦がさずふんわりと仕上げ、そこにご飯を加えた時点でおいしさの8割は完成しているんです」と店主の黒須さん。
素材だけでなく技術でも魅せるチャーハン、必食です。
店主 黒須利幸さん「お待たせして申し訳ございません。丁寧にお作りをしております。」
[住所]東京都世田谷区太子堂4-4-10
[電話]03-3421-7845
[営業時間]11時~14時半(14時LO)
[休日]水・日
[交通]東急田園都市線三軒茶屋駅三茶パティオ口Aから徒歩3分、東急世田谷線西太子堂駅出入口2から徒歩3分
幸せの玉子をたっぷり!荻窪の町中華を引っ張る若きエースの店『中華屋 啓ちゃん』@荻窪
個人店がまだまだ元気な食の街・荻窪。住宅街にあるガラス張りの店を覗くと、コの字カウンターの奥で若い店主が鍋を振る。作るは卵2個半のオムレツがのる人気のチャーハンだ。
オムチャーハン 1000円(チャーハン 800円+オムトッピング 200円)
「とろとろオムライスが流行ってるなあと思い、賄いで作ってみたら、ラードの香ばしさもあっておいしくて」(店主)と正式メニューに昇格。すぐに1番人気になった。特に女性人気が高く、写真を撮って楽しむ客も多い。
2番人気のメニューは木耳玉子。こちらは10代から修業した師匠の味を引き継いだ。炒めすぎない火入れで、シャキシャキ玉ねぎ、コリコリ木耳、ふわふわ玉子に。白飯もビールも進む。
新旧柔軟なメニューの裏には「町中華はなんでもあるのがいい。カレーも力を入れています」という店主の感性が光る。
店主 幸田啓さん「僕も町中華が大好きです。いろんなメニューを食べてみてください。」
[住所]東京都杉並区天沼3-31-35
[電話]03-3392-0805
[営業時間]11時半~20時
[休日]月、金
[交通]JR中央線ほか荻窪駅北口から徒歩5分
43年の歴史とお茶目な女将の合わせ技、人情の詰まった逸品『菜来軒』@錦糸町
気さくでユーモア溢れる店主の福澤さんが切り盛りする店内は、いつも賑やかで、笑い声が絶えない。そんな『菜来軒』の看板メニュー、ド迫力の五目チャーハンは「なにか派手なメニューで来てくれたお客様を喜ばせたい」と10年ほど前に登場した。
五目チャーハン 1000円
食べ応え十分のかまぼこ、旨みがじわっと染み出る炒り玉子に肉々しいチャーシュー。そして決め手は沖縄の塩だというあっさりしたチャーハンの組み合わせはやみつきの味わいで、レンゲが止まらなくなる。豪快でいて繊細な店主の人柄を表したようなひと皿は、日に50人前を売り上げるというのも納得だ。
少々駅から離れていても、ここには通いたくなる理由がある。チャーハンが食べたくなった時に思い浮かぶ心の、そして胃袋の拠り所でもあるのだ。
店主 福澤和子さん「ニンニクの焼酎漬をたっぷり使ったカレーも人気です。」
[住所]東京都墨田区石原4-19-4
[電話]03-3622-1712
[営業時間]11時半~14時、17時半~21時半、土・日:11時半〜22時(21時半LO)
[休日]火
[交通]JR錦糸町駅から徒歩18分
食べ終わるのが惜し口なる、看板チャーハン!『中華料理 桃太楼』@清澄白河
勢いよく頬張り続けた手がふと止まった。器にこんもりあったチャーハンがあと数口分になっている……。
上にカニがのり豪華だが、割と一般的だ。しかし、味付けに使う醤油は酒や昆布ダシ、砂糖などを加えた自家製チャーハン用醤油ダレでまとめられ、香ばしさの奥にチャーシューやカニの風味・旨みがしっかり感じられる味わい。
五目チャーハン 900円
さらに別に炒めてご飯と合わせる野菜類がいいアクセントに。にんじん、タケノコは小気味よい食感で、ピーマンの苦味が清涼感あるほどよい箸休めとなって、食べる手を止めさせない。
「チャーハンも人気ですけど、いろんな味わいが加わる五目の方がおすすめなんですよ」(2代目・秀育さん)という自慢のしっとり系チャーハンは、味よし、量よし、価格よしの町中華の三冠王だ。
藤井秀育さん「通し営業です。お腹が空いたらぜひ、どうぞ!」
[住所]東京都江東区三好1-8-13
[電話]03-3643-0304
[営業時間]11時~20時 ※材料が無くなり次第終了。平日:18時頃、土:15時頃
[休日]水、日・祝、不定休あり
[交通]都営大江戸線ほか清澄白河駅A3出口から徒歩4分
撮影/橋本真実(新華楼)、小澤晶子(啓ちゃん)、西崎進也(菜来軒)、鵜澤昭彦(桃太楼)、取材/荒川友吾(新華楼、菜来軒)、輔老心(啓ちゃん)、編集部(桃太楼)
※2024年12月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
…つづく「東京、本当うまい「町中華のラーメン」ベスト6店…なんと一杯《600円》、スープ絶品《浅草・大森・人形町・大井町・千歳烏山・清澄白河》で覆面調査隊が発見」では、あまたひしめく町中華のなかから、おいしいラーメンの店を紹介します。