補助金を考慮するとお買い得なのはどっちだ?
つまりハリアーの場合、動力性能の向上まで含めてPHEVとハイブリッドの正味価格差は88万円だ。これに比べるとアルファードとヴェルファイアのPHEVは、動力性能がほぼ同じで価格アップは183万円だから、95万円の差額ではかなり割高になる。
ちなみに国から交付される補助金額は、アルファードとヴェルファイアのPHEVが44万円、ハリアーPHEVは55万円だから、前者は補助金交付額でも不利だ。
以上のようにアルファードとヴェルファイアのPHEVは、最上級グレードのみの設定で、しかもハイブリッドと比べた時の価格アップが大きく、補助金交付額は少ないから推奨できない。ハイブリッドを選ぶべきだ。
逆にハリアーのPHEVは、動力性能の向上も考慮すると買い得。正味価格差は88万円から補助金額の55万円を引いた33万円で高性能なPHEVが手に入る。ハリアーハイブリッドZレザーパッケージE-Fourを購入するなら、さらに装備を充実させたハリアーPHEV・Z・E-Fourにグレードアップすることを検討しても良いだろう。
文/渡辺陽一郎(わたなべ よういちろう):自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。執筆対象は自動車関連の多岐に渡る。
写真/トヨタ