×

気になるキーワードを入力してください

SNSで最新情報をチェック

くだらない話をしながら、細かいことにこだわらず自由に

生産者が丹精込めた素材をごく真っ当に調理する。それが藤田さんにとっての本当のおいしさだ。

「松原さんの賄いは最高の日々の糧であり、最高の晩酌の肴です」と藤田さんは笑顔をほころばせる。

料理は賄い担当・松原朋子さんによるもの。蔵のOBが特別に育ててくれた野菜をふんだんに使った、バラエティ豊かな献立をみんなが楽しみにしている。

この日も「ブリを南蛮漬けに、とはめずらしいな」「生もと純米のお燗とバッチリ合うなあ」と賑やかだ。

副菜に小松菜の炒め煮、ブリの南蛮漬け、金山寺味噌とクリームチーズの和物など

生もと純米は、元蔵人が郷里の石川県にて無農薬・無化学肥料で栽培した五百万石を使い、木桶で仕込んだ1本。2年半熟成だ。

〆は鍋の汁にご飯を入れて雑炊。さらには特製のスパイスカレーもある。生もと純米は蔵付きの乳酸菌を取り込んでいるから、カレーとの相性も抜群だとワイワイ。

〆にはスパイスカレーもある

そこで、やや口調がトロンとなった藤田さんは、にこやかに言った。

「ペアリングも楽しいけどね、細かいことにこだわらずに自由にやるのが一番だよ。くだらないこと言い合いながら飲むのが最高のお酒。そういう晩酌に選んでもらえるお酒を造りたい、私は」

くだらないことを言い合いながら飲むのがいちばんいいお酒
次のページ
1915年創業、主力商品は「車坂」と地元向けの「日本城」
icon-next-galary
icon-prev 1 2 3icon-next
関連記事
あなたにおすすめ

この記事のライター

おとなの週末Web編集部
おとなの週末Web編集部

おとなの週末Web編集部

おとなの自動車保険

最新刊

初夏の風が爽やかに吹く今日この頃。2025年5月15日に発売される「おとなの週末」6月号では、ニッポ…