イタリア館に実際に入れたのは5時間後
5)イタリア館入館=17:15
結局、イタリア館に入れたのは、並び始めた12時15分から5時間後。入館を待つ間、ジジイは地下鉄に乗る前にコンビニで買っていたオニギリで昼食。立ったまま食べる人はあちこちにいましたが、せめて折り畳み椅子を持ってくればよかった……と後悔。
ちなみに、イタリア館の横にある売店でジェラートを買ってくる人、お隣のベルギー館売店で、フライドポテトを買ってくる人をけっこう見かけました。この6月13日金曜日の入場者数は16万人超。どうやら、3000~5000人くらいが常に並んでいるようでした。
6)イタリア館展示鑑賞=17:45〜18:15
イタリア館が長時間待つ理由のひとつには、入館者が展示を見ながら通過する、いわゆる「パンダちゃん列」とはせずに、一定の人数をパビリオンに入れる入れ替え方式であったからでしょう。したがって、ひとたびパビリオンに入ってしまうと、じっくり鑑賞できるのです。一緒に入館した人は100人くらいだったでしょうか。確かに多いのですが、パビリオンの展示スペースはそれなりに広く、ジジイも30分ほどは滞在しておりました。その間、スマホでの写真も撮れ、もう感激でした。
ビール小瓶「1450円」の衝撃
イタリア館を出たあとは、パビリオン屋上にあるイタリアンレストランへ行きたかったのですが、こちらも別建ての大行列で約2時間待ちとか。そこで、イタリア館横のキッチンカーらしき売店で、ビールを求めノドを潤し、ピッツァ、ライスコロッケも食べました。万博会場の食事は、「めちゃ高い」と聞いていましたが、その値段は聞きしに勝るもの。
●イタリアのビール「ペローニ」小瓶1本=1450円
●ピッツァ4分の1くらいにカットしたもの1枚=1600円
●アランチーノ(黒毛和牛のミートソース入りライスコロッケ)1個=1200円
思わず「○○○○○…」という言葉が浮かびましたが、そこは大阪・関西万博。おそらくは人生最後の万博で鑑賞できたイタリアのお宝に敬意を払いつつ、言葉を飲み込みました。
文・写真/沢田浩
さわだ・ひろし。書籍編集者。1955年、福岡県生まれ。学習院大学卒業後、1979年に主婦と生活社に入社。「週刊女性」時代の十数年間は、皇室担当として従事し、皇太子妃候補としての小和田雅子さんの存在をスクープ。1999年から、セブン&アイ出版に転じ、生活情報誌「saita」編集長を経て、書籍編集者に。2018年2月、常務執行役員パブリッシング事業部長を最後に退社。