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エビフライは十分にメインを張れるメニューだと思う。では、えびかつはどうだろう。エビ風味のはんぺんばかりでえびはほとんど入っていない……。そんなイメージではないだろうか。私もそうだった。あの、えびかつに出会うまでは……。

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エビフライよりも旨い!? 和食の技術を応用した絶品えびかつ

エビフライは十分にメインを張れるメニューだと思う。
では、えびかつはどうだろう。
エビ風味のはんぺんばかりでえびはほとんど入っていない……。
そんなイメージではないだろうか。
私もそうだった。
あの、えびかつに出会うまでは……。

ってことで、今回紹介するのは、JR関西本線八田駅から徒歩3分の『えびかつととんかつ 油や えん』である。
ここは2010(平成22)年に天ぷらをメインとした割烹料理店『天ぷら 和創菜 えん』として開店。
今年7月に業態を変更して、リニューアルオープンしたのだ。

本格的な和食から、えびかつととんかつ……。
なんとも大胆なリニューアルだが、店主の小栗広士さんは語る。

「実は料理人修業のスタートが洋食だったんです。
18歳から2年間、ハンバーグやとんかつを作っていました。
その後は20年以上ずっと和食の道を歩んできましたが、和食の技術を応用できないかと考えたんです。
そこで、今まで脇役だったえびかつに着目しました」

これが名物の「えびかつ」(Sサイズ1個450円、Mサイズ1個600円、Lサイズ1個850円※写真はMサイズ)。
「えびかつ定食」(1480円)は、Mサイズ(約60グラム)のえびかつ2個にキャベツとポテトサラダ、ご飯、茶碗蒸し、味噌汁、漬物が付く。
キャベツのおかわりは無料だ。
見た感じは巷のえびかつと何ら変わらないような気がするが、断面を見て驚いた。

えびがぎっしりと詰まっているのである。
……っていうか、ほとんどえび!
「和食の椀物に入れる“えびしんじょう”をそのまま揚げてみようと思ったんです。
Mサイズ1個あたり、約10尾のえびを使っています。
食感と粘りを出すために、ほんの少しだけ白身魚のすり身を入れています。
それが全体の5%くらいですから、95%はえびですね」

ソースはタルタルソースとアメリケーヌソースの2種類を用意。
もちろん、いずれも自家製だ。
定番のタルタルソースも十分旨いのだが、アメリケーヌソースがおすすめ。
牛すじと香味野菜でとったブラウンソースにえびのだしとトマトソースがくわえてあり、えびの風味がハンパないのだ。
それと、えびかつにはもう一つ、こだわりが。
それは衣。
極限まで薄くすることで、口の中で衣がスッと溶けて、えびの味と香りが口の中で広がるのである。
これがめちゃくちゃ旨い!
ハッキリ言ってエビフライよりも旨い!
こんなえびかつを食べたのは生まれて初めて。
これなら十分におかずの主役を張れるだろう。

えびかつ以外では、分厚くカットした豚肉に低温調理をくわえてやわらかく仕上げた「ロースカツ」(160グラム・1100円※写真)や「ひれかつ」(120グラム・1150円)もおすすめだ。
それぞれ、プラス200円で定食にもできる。
さらに、えびかつとひれかつ、ロースかつを盛り合わせた「ミックスかつ定食」(1680円)も用意している。

えびかつととんかつ 油や えん
[住所]愛知県名古屋市中村区並木2-309 八田駅前プラザ1階
[TEL]052-485-9385
[営業時間]11時半~14時、17時半~23時
[定休日]火曜

永谷正樹(ながや・まさき)
1969年生まれのアラフィフライター兼カメラマン。名古屋めしをこよなく愛し、『おとなの週末』をはじめとする全国誌に発信。名古屋めしの専門家としてテレビ出演や講演会もこなす。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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永谷正樹
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