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旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?

文/おと週Web編集部、画像/写真AC

■ダイエットに

正解:こんにゃくいも

難易度:★★★★★

手間暇かかります

こんにゃくいもは、サトイモ科の多年草で、こんにゃくの原料となる植物です。地下にできる球茎(いわゆる「いも」)をすりつぶして加工することで、こんにゃくが作られます。

原産地はインドシナ半島とされ、現地ではその大きさから「象の足」と呼ばれることもあるそうです。日本には縄文時代にサトイモなどとともに伝来したとみられ、6世紀頃には仏教とともに中国から薬用として伝わったという説もありますが、はっきりした記録は残っていません。

じゃがいもやさつまいもと同じく種いもから増やしますが、成長には時間がかかり、収穫までに通常3年を要します。

春に植えた種いもから新しいいもができ、それを再び植えて育てることで、1年生、2年生、3年生と段階を踏みながら大きく育ちます。3年生になると直径30cmほどにもなり、こんにゃく作りに適したサイズになります。

旬は秋で、収穫は10月から11月にかけて行われます。

群馬県、栃木県や埼玉県など北関東地方での生産が盛んです。なかでも群馬県はこんにゃくの一大産地として知られています。地域によっては収穫体験や手作り体験が行われており、こんにゃく文化の継承にも力が入れられています。

ほかのいもとの大きな違いは、生では毒性があるため、そのままは食べられないということです。すりつぶして凝固剤と混ぜ、加熱して固めるという工程を経て、初めて食べられるようになるのです。

また、こんにゃくいもは葉に傷がつくだけでも病気になるほどデリケートな植物です。かつては「運玉(うんだま)」と呼ばれるほど、収穫が運任せだった時代もありました。

また、低温に弱く腐りやすいため、収穫後の保管にも細心の注意が必要です。新聞紙に包んで風通しのよい場所に保存し、気温が13℃以下にならないよう管理するなど、非常に手間がかかります。

野生のこんにゃくいもも存在し、東南アジアには約130種もの仲間が自生しています。ただし、これらの多くは「こんにゃくマンナン」という食物繊維を含まないため、加工しても固まらず、こんにゃく作りには適していません。

日本で食用にされるのは、品種改良された特定の種類で、現在では「はるなくろ」「あかぎおおだま」「みやままさり」といった品種が主流で、生産の98%以上を占めています。

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美味しいこんにゃくいもの見分け方
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この記事のライター

『おとなの週末』Web編集部
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