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覆面取材で見つけた間違いない店だけを掲載しているグルメ専門誌『おとなの週末』
撮り鉄の「食」の思い出(61)日本一短いローカル私鉄“紀州鉄道”で玉子せんべい&なれ寿し/2007~2019年

撮り鉄の「食」の思い出(61)日本一短いローカル私鉄“紀州鉄道”で玉子せんべい&なれ寿し/2007~2019年

日本一長い鉄道トンネルや鉄橋、長い名前や短い名前……。 鉄道の日本一の話題はいろいろあるのですが、今回は日本一短いローカル私鉄の話題です。和歌山県の御坊駅と西御坊駅を結ぶ紀州鉄道は、なんと2.7Kmしかありません……。

日本一短いローカル私鉄“紀州鉄道”で玉子せんべい&なれ寿し/2007~2019年


日本一長い鉄道トンネルや鉄橋、長い名前や短い名前……。

鉄道の日本一の話題はいろいろあるのですが、今回は日本一短いローカル私鉄の話題です。

和歌山県の御坊駅と西御坊駅を結ぶ紀州鉄道は、なんと2.7Kmしかありません。

なぜ「ローカル私鉄」となっているかというと、実はもっと短い路線が、あることにはあります。

千葉県の芝山鉄道が2.2Kmなのですが、こちらは単独で運転している路線ではなく、全列車が京成との直通運転です。

乗ってみても短い路線と感じることはあまりありません。

そんなワケで、「日本一短いローカル私鉄」や「日本一短い一般鉄道の単独路線」など、少々ややこしい名前で呼ばれています。

行き止まりの終点
西御坊駅の2.7Kmの看板(2019年撮影)


この鉄道を初めて訪れたのは2007年のこと。

1両編成のディーゼルカーで、外観や緑とアイボリーに塗り分けられた塗装もレトロな車両が走っていました。

紀州鉄道には旧型のディーゼルカーが走っていた(2007年撮影)


ガラガラと大きな音のエンジン音で、トコトコと走る姿に魅了されました。

外からの撮影だけでなく、乗車してもローカル色満載ですばらしい列車です。

エンジ色の直角のシート、もちろん4人掛けのボックスシートです。

床は木製で乗車すると、ほんのりと油のにおいがします。

JR紀勢本線と接続する御坊駅を出発すると、左に大きく曲がってJR線から離れます。

田んぼの中や民家の間を走る2.7Km。

途中駅は3つだけで、乗車時間は11分~13分。

あっという間の旅です。

つい楽しくなって、行ったり来たりするうちに夕方になってしまいました。

この時間になると車内に灯りがともります。

この雰囲気がまた良いです。

赤い電灯に照らされた車内は、昭和そのもの。

懐かしい気分いっぱいになりました。

夕方の車内、赤い電灯が
懐かしい気分にさせてくれる(2007年撮影)



このときに乗った車両のうち1両は、現在でも紀伊御坊駅隣の広場にきれいな状態で保存してあります。

中はお弁当屋で、お昼ごろには近所の人たちが訪れています。

紀伊御坊駅付近に保存された旧車両(2019年撮影)


紀州鉄道は現在では2.7Kmですが、平成元年までは、あと700m長い3.4Kmの路線でした。

終点西御坊駅の柵で途切れる線路(2019年撮影)

柵の先には線路が伸びている。
西御坊駅~日高川駅の700mは
平成元年に廃止になっている(2019年撮影)


それまでの終点は日高川駅、名前の通り日高川に近い駅でした。

日高川……といえば、日高川伝説。道成寺(どうじょうじ)物として歌舞伎などで演じられるお話で有名です。
(旅の僧安珍に恋をした清姫が逃げる安珍を追って蛇の姿で日高川を渡り、道成寺の鐘に隠れた安珍を鐘もろとも焼いてしまう)

紀州鉄道でも、道成寺の釣り鐘をかたどった記念切符を出したこともあります。
(先日行ったときには、まだ残っていて500円で売っていました)

昭和53年に発売した
道成寺の釣り鐘の記念切符(2019年撮影)



紀州鉄道沿線でもうひとつ釣り鐘の形をしているものがあります。

市役所前駅近くの『たまや菓子舗』の玉子せんべい“鐘巻釣鐘煎餅”で、製造しているお店のほか、御坊駅前の名産品店でも買うことができます。

玉子せんべいは、せんべいといってもお米が原料ではありません。

小麦粉、砂糖、卵、膨張剤などが原料で、和歌山県各地で作られています。

原料は大きくは変わらないのですが、面白いのはその形、丸や四角にいろいろな焼き印をしてあるもの、桜の形、瓦の形などいろいろあります。

鐘巻釣鐘煎餅はその名の通り釣り鐘の形、パッケージは日高川伝説のデザインが、中には絵巻が入っているレトロな感じがうれしいお菓子です。

薄手のせんべいを食べてみれば、見た目通りのサクッと感で、玉子の香りが香ばしく、素朴でなつかしい味が楽しめます。

鐘巻釣鐘煎餅のパッケージは
日高川伝説のデザイン(2019年撮影)


鐘巻釣鐘煎餅は鐘の形、
薄手でサクッとした感じがおいしい(2019年撮影)


撮影中に立ち寄ったのは、日高川沿いの道の駅“SanPin中津”目の前に日高川が流れ、地元野菜や紀州の梅干しなどが並んでいます。

ここで見つけたのが“なれ寿し”です。

日本全国で見るなれ寿しは、発酵したお米に魚を漬けているものが多いのですが、ここのなれ寿しは形が違っていて棒寿しのようです。

そして、尖った葉っぱで巻いています。

この葉っぱが意外で、竹や笹ではなく、暖竹(ダンチク)という植物です。

温かい地方の海沿いなどに自生していて、竹のように背が高く密集して生えます。

この暖竹、かなり鉄道カメラマン泣かせの植物で、線路沿いに生えていると列車が見えず苦労します。

和歌山県の紀勢本線撮影のときにも、良さそうな場所を見つけても、暖竹が邪魔で半分列車が見えないなどなど、ずいぶん泣かされました。

まさか食用に使うとは思ってもいませんでした。


日高川沿いの道の駅で買った
なれ寿し(2019年撮影)


暖竹で巻かれている(2019年撮影)


和歌山県の紀勢本線沿いに生える暖竹(写真下の笹のような植物)(2012年撮影)


私……実は発酵、熟成系の寿司は、それほど得意ではないんです。

……が、やはり興味があって……。

売店で「初めて食べるんですが、臭いは相当厳しいですか?」と聞いてみると、「まだ作り立てで若いので、それほどじゃないですね。このへんでは買ってからもっと置いておいてカビが生えてから食べる人も多いから」

だそうです。

なら大丈夫と購入してみました。

夜になって、おそるおそるパッケージを空けてカットします。

んん、まぁまぁツーンときます。

見た目はサバとごはんが一体化していて、なかなか美しいお寿司です。

カットしたなれ寿し、なかなか美しい(2019年撮影)


そして恐る恐る口にすると、やっぱり酸っぱい!

けっこう来る!

好きな人にはたまらないのだろうなと思いながら、小さめにカットして日本酒に合わせてみました。

なんと、合う!!

辛口のお酒のなかに、うまみがふわっと広がって、別物です。

一気に1本はまるまるは無理でしたが、なんだかんだでけっこう進みました。

ちょっと大人になった気分。

もう少し“なれ”て、味わいをもっと感じたいと思った夜でした。


短い路線ですが、2回目に続きます。

次回は紀州鉄道沿線で見つけた“せち焼き”です。








佐々倉実(ささくら みのる)
 鉄道をメインにスチール、ムービーを撮影する“鉄道カメラマン”、初めて鉄道写真を撮ったのが小学生のころ、なんやかんやで約50年経ってしまいました。鉄道カメラマンなのに撮影の8割はクルマで移動、列車に乗ってしまうと、走るシーンを撮影しにくいので、いたしかたありません。そんなワケで年間のかなりの期間をクルマで生活しています。趣味は料理と酒! ヨメには申し訳ないのですが、日々食べたいものを作っています。
 鉄道旅と食の話、最新の話題から昔の話まで、いろいろとお付き合いください。
 ちなみに、鉄道の他に“ひつじ”の写真もライフワークで撮影中、ときどきおいしいひつじの話も出てきます。なにとぞご容赦ください。

このグルメ記事のライター
佐々倉実@まとメシ

鉄道をメインにスチール、ムービーを撮影する“鉄道カメラマン”、鉄道旅と食の話、最新の話題から昔の話まで、お付き合いください。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
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