旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■とろーり
正解:ポポー
難易度:★★★★★
シュガースポットをチェック!
ポポーはバンレイシ科に属する北米原産の落葉高木です。バンレイシ科の多くは熱帯・亜熱帯に分布しますが、ポポーはマイナス30度ほどの寒さにも耐える、世界でも珍しい耐寒性を持つ果樹です。
旬は7月~9月にかけてです。
木にぶら下がっているときは鮮やかな緑色をしていますが、収穫が近づくにつれて少しずつ黄色みを帯び、果皮にシュガースポットと呼ばれる黒ずみが出始めます。周囲に甘く芳醇な香りが漂い始めた頃が収穫時期となります。
バナナやマンゴーを思わせる濃厚な甘みに、カスタードクリームやバニラを連想させるまろやかな風味が重なった、とろけるような味わいが魅力です。果肉はねっとりとして柔らかく、酸味はほとんどありません。
現在、日本国内における主な産地は、静岡県をはじめ、愛媛県、島根県、高知県、埼玉県など全国各地に点在しています。しかし、その栽培規模は決して大きくなく、私たちが普段利用するスーパーマーケットやデパートの青果コーナーに並ぶことは滅多にありません。そのため、果物好きの間では長らく「幻の果物」と呼ばれてきました。
日本全国で栽培できる果実が市場に出回らない理由は、熟すのがあまりにも早すぎるためです。樹上で完熟したポポーは収穫後の追熟が非常に早く、数日で果肉が柔らかくなり、さらに時間が経つと発酵したような香りが出ることがあります。
つまり、長距離の輸送や数日間の店頭での陳列に向かないため、流通ネットワークに乗せることが非常に困難ということです。
そのため、産地の直売所や道の駅、あるいは栽培農家からの直接のお取り寄せなどでしか手に入らないのが実情です。
もっとも美味しい食べ方は、冷蔵庫でよく冷やしてから縦に半分にカットし、スプーンで果肉をすくってそのまま食べるという方法です。中心部には柿の種をひと回り大きくしたような黒くて硬い種がいくつも並んで入っているので、それを上手によけながら、とろけるようなクリーム状の果肉を堪能してください。



