夕暮れがなんとも心地いい季節。秋は食事やお酒のみならず、時間までもを存分に楽しめる“カフェ”が絶妙な気分です。例えば夜空を眺められる空間や、じんわり沁みいる音楽、自在な使い勝手もうれしくてそこにいるだけでなんだか幸せ……。今回は、東京・東急東横線沿いにスポットをあて、「夜カフェ」をご案内します。
お酒の“枠”を広げてくれるノンアルカフェ『Low Alcoholic Cafe MARUKU』@学芸大学
ノンルコールにこんなにも心躍る日が来るとは思わなかった。ノンアルとローアルコール飲料が豊富に揃うカフェで、初めてノンアルのクラフトビールに出合った。
度数0~ 0.5%以下のものが、なんと16種類。そして、その味わいの奥深さにすっかり惹き込まれた。
例えば「カルデラIPA」は、IPAらしいホップの香りとしっかりとした苦みがありながら、0.26%と微アルコールで軽やか。酔いたくない夜にも、好みの味を選べる楽しみがあったとは、ちょっと開眼。
HIGHWAY TO HELLES LAGER 1045円、カルデラIPA 1045円、マルクアルコールフリー スタウト 715円

店主の桜井さん、元は大のお酒好き。けれどもう酒は飲まないと決めたことをきっかけに、ノンアルを探すように。
「飲食店に行くのは好きなのに、飲めるものの選択肢が少なくつまらない。飲む人も飲まない人も居心地よく過ごせる場所が欲しくて」と、遂にノンアル専門のECサイトを立ち上げ、さらに翌年には同店を開店。
「ノンアルもお酒の枠の中だから」と桜井さん。友人や家族、ひとりでも、好きな“お酒”を手に過ごせる。
グラスの中身は違っても、同じ夜を楽しむ人の姿が、ここでは自然と混ざり合っているのだ。
店主:桜井鈴茂さん「メニューにないモクテルも用意しています」
[店名]『Low Alcoholic Cafe MARUKU』
[住所]東京都目黒区鷹番3-20-2
[電話]03-6451-0944
[営業時間]火~木・日18時~23時半、金・土は~翌2時
[休日]月
[交通]東急東横線学芸大学駅西口から徒歩4分
最高のコーヒーとカクテルを行き来するボーダレスな場所『アッシュ』@渋谷 ※店名は、本来ラテン文字の小文字表記
「バーは少し敷居が高いと思う人にも気軽に来てもらえます。朝からきちんとしたカクテルも飲めるし、夜にスペシャルティコーヒーだけでもどうぞ」。
そう話すのはバーマネージャーの滑川裕大さん。ガラス張りのオープンな空間はコーヒースタンドのようでふらりと入りやすく、朝11時から夜11時まで自由に楽しめる。
このボーダレスな店を手がけるのは、海外での受賞歴も多いバーテンダー後閑信吾氏率いるSGグループ。
それだけに世界レベルのコーヒーやカクテルはもちろん、確かな腕を持つバーテンダーがノンアルコールなどのリクエストにも柔軟に応えてくれる。
さらに、あえて砂糖やシロップを使わないシュガーフリーなど、そのアプローチは実に自由で新しい。
エスプレッソ マティーニ(イモ×ゲイシャブレンド)1980円
「アッシュは“灰まで使い切る”という意味もあって、ゴミゼロを目指しています」と滑川さん。
従来の製造過程で廃棄されてきた食材を再利用するなど、様々な取り組みにもチャレンジしている。
エアポケットのように静かな路地の一角にあり、賑やかな渋谷にあって、静かに夜を過ごせる。じつに懐の深い一軒だ。
バーマネージャー:滑川裕大さん「お好みに合わせてアレンジしたカクテルも作ります」
[店名]『アッシュ』
[住所]東京都渋谷区神南1-5-2
[電話]03-5990-4786
[営業時間]11時~23時
[休日]火(祝日の場合は営業)
[交通]JR山手線ほか渋谷駅ハチ公口から徒歩約8分
日常に寄り添うエスプレッソとお酒のある時間『Sputnik(スプートニク)』@代官山
「一日のなかに当たり前にあるカフェにしたくて」。そう話す店主の伊藤瑶起さんは、イタリアのバール文化に強く影響を受けたという。
朝にはエスプレッソを、夜になればお酒をと、日に何度も立ち寄れるバールのあり方を取り入れている。カウンターを中心とした店づくりもそのひとつ。
なかでも、バール文化に欠かせないエスプレッソにはこだわりがある。目指すは「味のしないエスプレッソ」。
無味なわけではなく、苦みや酸味といった“味”を前面に出さず、豆そのものの香りを楽しませるというものだ。
まろやかな口当たりで、ひと口含めば豆のアロマが広がりふわりと鼻に抜け、エスプレッソ=苦いものという先入観が、いい意味で覆された。
この一杯をベースにした「アイリッシュコーヒー」も、ウイスキーの風味のなかに豆の香りがきれいに残るカクテル。
アイリッシュコーヒー 1600円、アメリカーノ 550円
やさしく広がる余韻に気持ちまでほどけていく……。一日の終わりをそんなふうに力を抜いて過ごしていると、カウンターでは常連客が“昨日の続き”かのようにスタッフと会話を交わしていた。
朝な夕なに現れるこの風景が、日常の止まり木なのだ。
店主:伊藤瑶起さん「ハッピーアワーも11時~18時までやっています!」
[店名]『Sputnik(スプートニク)』
[住所]東京都渋谷区恵比寿西2-18-6
[電話]03-3525-8664
[営業時間]11時~24時 ※18時以降チャージ(300円)あり
[休日]不定休
[交通]東急東横線代官山駅北口から徒歩5分
※各メニュー、テーブル席利用は+100円
撮影/西崎進也(MARUKU)、貝塚 隆(アッシュ)、松田麻樹(Sputnik)、取材/茅咲ぽん(MARUKU、Sputnik)、岡本ジュン(アッシュ)
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
※画像ギャラリーでは、コーヒー、お酒、それに合うスイーツ……各店おすすめの逸品の画像をご覧いただけます。
※月刊情報誌『おとなの週末』2026年10月号発売時点の情報です。
■『おとなの週末』2026年10月号は「いま飲みたい焼酎96本」





















