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覆面取材で見つけた間違いない店だけを掲載しているグルメ専門誌『おとなの週末』
岡山のお取り寄せ絶品サバグルメ、生きている「鯖寿司」と「味噌煮さば寿司」/至福の鯖百選[37]

岡山のお取り寄せ絶品サバグルメ、生きている「鯖寿司」と「味噌煮さば寿司」/至福の鯖百選[37]

鯖グルメは海沿いの町だけではありません! 山には山のサバグルメ! その代表といえば、「鯖寿司」。 岡山の寿司といえば「ばら寿司」のイメージがあるが、それは県南の話。 海に接していない県中北部の郷土料理は「鯖寿司」。そして岡山県北部に位置する津山市には、今回ご紹介する鯖寿司の名店「美園」がある。

岡山のお取り寄せ絶品サバグルメ、生きている「鯖寿司」と「味噌煮さば寿司」


鯖グルメは海沿いの町だけではありません! 

山には山のサバグルメ! 

その代表といえば、「鯖寿司」。

サバはいにしえより、海辺から山を越えて町へと運ばれた。

鯖街道としてよく知られている福井県若狭地方と京都間を結ぶ「若狭街道」以外にも、日本各地にサバが運ばれた「鯖街道」が存在する。

そのひとつが、鳥取~岡山の「鯖街道」である「出雲街道」。

鳥取県・境港で水揚げされたサバに塩をした「塩鯖」は、中国山地を超えて岡山の山間の町まで運ばれた。


岡山の寿司といえば「ばら寿司」のイメージがあるが、それは県南の話。

海に接していない県中北部の郷土料理は「鯖寿司」だ。

岡山県北東部に位置し、鳥取と接する津山市も、鯖寿司は地元で愛されてやまない料理。

とくに、秋祭りには欠かせないごちそうだ。


津山市でもかなり山間となる里公文(さとくもん)地区に、鯖寿司の名店がある。

押しずし専門店「美園」は創業40年。

看板料理の鯖寿司は、地元のみならず全国にファンをもつ。

津山市里公文地区に位置する「美園」。
冬は雪が降り積もる。


「このあたりでは、9月になるとひんぱんに秋祭りが開催されます。
その際には必ず鯖寿司を食べる風習があるんです」と語るのは専務の榎本(えのきもと)正人さん。

「うちはもともと料理・仕出し店としてスタートしました。
創業当初から父が名物として打ち出していたのが鯖寿司でした」

榎本正人さん。
こだわりを尽くし、
一年中ベストな状態で味わえる
鯖寿司を送り出す。


そのころは、鯖寿司は各家庭で作られるのが当たり前の料理。

「料理店でわざわざ食べるものではない」という声もあったものの、その美味しさが評判をよび、次第にスーパーや百貨店でも販売されるようになった。

いまは、大阪で和食と押し寿司の修行を積んだ榎本さんが、2代目として腕をふるう。

津山の鯖寿司はそもそもは保存食だったことから、鯖は塩と酢がきつめ。

シャリも甘みと酸味がしっかりついているのが特徴だそう。

「昔ながらの津山の鯖寿司のよさである『旨み』はしっかりいかしながら、時代に合わせたマイルドな味わいに改良を重ねました」と榎本さん。

「岡山だけではなく、全国の人に味わってほしい」と榎本さんは、ネット通販もスタート。

いまでは日本中から注文が入る。


榎本さんの鯖寿司への想いはとことんアツい。

「鯖寿司(銀の鯖寿司)」のサバは、厳選した日本近海のマサバを使用。

秘伝の合わせ酢で締める。

「一年中美味しく食べていただけるように季節によってきめ細やかな調整を行う」のが榎本さんのこだわり。

合わせ酢は季節によって調合を変え、なおかつ夏は酢をきつめ、冬はマイルドにと、締め加減も調整する。

津山伝統の味わいをいかした「鯖寿司(銀の鯖寿司)」。
「焼き鯖寿司(金の鯖寿司)」も好評。


美園の鯖寿司で特筆すべきは「酢飯」だ。

「酢飯はどこにも負けません! 
酢飯が美味しいというお声をお客様からよくいただきます」と榎本さんが胸を張るだけあって、米へのこだわりは人一倍。

「寿司にはとても合う」という、地元岡山の米を農家から直接買い付け、品質維持のために年中一定の温度を保てる、土壁の蔵で徹底管理。

さらに、酢飯をもちもちした食感に仕上げるためにもち米を加えるなど、数種類をブレンドする。

このブレンドも季節によって調整。

米の甘みや旨みがしっかり出るように、炊き方、蒸らし方、冷まし方に気を配る。

そして、ていねいに仕上げたサバと米を押して仕上げる。

「鯖寿司(銀の鯖寿司)」は、主に九州のマサバを使用。
酢飯は甘みのある岡山のお米で。


「『押すこと』には意味があります」と榎本さん。

「酢飯にネタをのせて押すことで『タンパク質分解酵素』が目覚め、この酵素がネタのタンパク質を旨み成分のアミノ酸に分解、このうまみ成分が押し寿司をより美味しくする」(美園HPより)

お、奥が深い……。

「サバと酢飯の接着面ではお互いの旨みが行き来しています」と榎本さん。

HPにもその言葉を物語る文字が躍っていた。

「さば寿司は生きています」

呼吸するさば寿司!?

「作ってすぐよりも、1日経ったほうがいい具合になじんで美味しくなります。
サバのエキスが酢飯に染み込み、米の甘さがサバの旨みを引き出します。
サバとの一体感が出てこそ『鯖寿司』としての美味しさが感じられるんです」

鯖寿司は酢飯にサバをのせたもの、ではないのだ。。


榎本さんは重ねて「一体感」を強調する。

「酢飯と一体になったら、サバの表情が変わるんですよ」

えっ?

「ここに君がいて当然だね、って感じになるんですよね……」

サバと酢飯の夫婦化現象……!?

というわけで、「生きている鯖寿司」をいただいてみよう。

ほどよい締め加減のサバと甘みのある酢飯。
やさしすぎる味わいの鯖寿司! 


ひと口食べると、みしっとしたサバの旨みとやわらかな甘さ、マイルドな酸味の酢飯が同時にやわらかなハーモニーを奏でる。

言い方は妙だけれど、上質な和菓子のよう。

ともかくやさしい。

やさしすぎる。

そして後味には「やさしさ」しか残らない!!

うわうわうわ。

これぞ、さばと酢飯の熱愛状態のたまもの!!!

味噌煮さば寿司


そして、美園には「日本唯一」の鯖寿司がある。

「味噌煮さば寿司」。

「味噌煮さば寿司」。
若者と子どもにも好評、だそう。


サバ味噌がお寿司!?

きっかけは「夏場、鯖寿司の売上げが低迷すること」だった。

この時期を盛り上げる新たな商品ができないかと思案していた榎本さん。

酢で締めたサバの寿司があって、焼いたサバの寿司もあって……。

ん? 

煮たらどうなんだ?

……とひらめき、「味噌煮を寿司にできたら美味しいんじゃないかと思い立ちました」。

とはいえ、「押し寿司」である。

サバの味噌煮を酢飯にのせて押したらどうなるか。

「……つぶれました」

想像通りの結果である。

押すのも大変、ごはんはグチャグチャ。

ことは簡単ではなかった。悪戦苦闘の日々が続いたが「とんでもない方法」(企業秘密)を編み出し、味噌煮と酢飯の合体に成功。

3年の月日をかけて、見事完成した。


サバ味噌煮は鯖寿司同様、厳選したサバを霜降りにしてから、田舎味噌、酒、砂糖を加えた煮汁に入れ、強火で短時間で仕上げる。

沸騰した状態で、サバの旨みが染み出した煮汁は、いわばソース。

サバにそれを染み込ませてコーティングさせるように、煮汁をかけながら煮詰めていきます」と榎本さん。

最後にたまり醤油を加えて美しい色合いに仕上げ、酢飯に生ショウガとともにのせて押して仕上げる。

それがこちらだ。

てりっと美しい、味噌煮さば寿司。
けれど、味の想像がつかない……。


黙って出されたら、正直「サバ」なのかどうかもわからないビジュアル。

そのうえ味の想像もまったくつかないという、前代未聞の鯖寿司を食べてみる。

ん? 

んんんんんんんん? 

お、美味しい!!!! 

ふっくらホクッと煮上がった上品な味わいの味噌煮と、甘みのある美園ならではの酢飯、キリリとした生しょうがの三位一体は、魅惑のトライアングル。 

一つ食べるとまたひとつ、というクセになる味わい! 


そして、このホクうまな寿司、どこかで食べたことがあるような……。

あっ!!

「穴子寿司」の感覚に近い!!

ホクフワな味噌煮さば寿司。
もはや穴子寿司を上回っているかも!? 
夏場の食欲が落ちたときにもバクバクいただけそう。


温故知新な鯖寿司は一度食べると、ハマってしまうリピーターが多く、「毎月まとめて何本も取り寄せてくださるコアなファンのお客様がいらっしゃいます」と榎本さん。

唯一無二の鯖寿司は、ほかにもある。

それが「桜の葉鯖寿司」。


桜の葉が目にも鮮やかな「桜の葉鯖寿司」。


締めたサバを桜の葉でくるんだ鯖寿司だ。

「津山には鶴山公園というさくらの名所がありまして、そこからひらめきました」と榎本さん。


「桜もち的な発想」という桜の葉の緑が目にも美しい鯖寿司は、桜のフレグランスをまとったサバがなんとも優雅な香りと味わい! 


ふんわり桜の香りが芳しい鯖寿司。
まるで「サバの桜もち」! お花見にマストだ!


それにしても改めてHPを見ると、美園はサバに限らす商品ラインナップが豊富だ。

豚のかば焼押し寿司、エビマヨ高菜寿し………。

多彩なネタを押しまくる榎本さん。


それには理由がある。

「押し寿司ってなんだか閉鎖的ですよねえ」と榎本さん。

「ネタも限られていて、決まったものを決まったように押すといいますか……」

味噌煮さば寿司の原点もどうやら、押しずしの枠を超えたチャレンジ精神のようだ。

「人と同じことをするのがいやな性分で、なんというかこう、アレンジしてしまうんです。
好きなことをしたい、人とは違うことをしたい!!」

おりしもコロナウィルス禍、「引きこもっている間に、そんな思いが募りに募って」またまた新商品を開発してしまった榎本さん。

その名は「さば南蛮ずし」。

なんと「サバの唐揚げ」を押してしまったのである。

「締める、焼く、煮るの次は、揚げてみようかと思いまして……」

数種類のスパイスと調味料で味付けしたサバを、からりと揚げて旨みの効いた南蛮酢をかけて、ショウガとともに酢飯にのせて押す。

一見、うなぎ!?のような「さば南蛮寿司」。
まかないで若手が作っていたチキン南蛮のお寿司から
ヒントを得て完成。


またもや想像を裏切る見事なマッチング。

甘酸っぱい南蛮酢が衣にしみたサバが酢飯になじんで、爽やかな美味しさ!

思わず1本「一気食い」してしまったほどである。

これはですね、感覚として例えるなら「カツサンド」的。

恐るべし、「鯖寿司界のカツサンド」!!

美園
通販HP(http://www.misono3939.com
通販以外は道の駅「久米の里」で定期販売。



カツサンドを思わせる、ミラクルな鯖寿司。
これまで店舗のみで販売だったが、9月8日より通販スタート!!


そしてなんで、「押せる」のか!? 


押し技で「鯖寿司レボリューション」を巻き起こす美園の逸品。

さすがのジェンヌもなかなかその味わいが説明しづらいいけれど、美味しさは「太鼓判」! 

ぜひお取り寄せを。








池田陽子(いけだ ようこ)
サバファンの集い「鯖ナイト」や、日本中のサバ好きが集まる「鯖サミット」などの活動を担う「全さば連(全日本さば連合会)」広報担当/サバジェンヌとして活躍。本業は薬膳アテンダント/食文化ジャーナリスト。著書に『ゆる薬膳。』(日本文芸社)、『缶詰deゆる薬膳。』(宝島社)、『春夏秋冬ゆる薬膳。』(扶桑社)、「ゆる薬膳。」はじめたらするっと5kgヤセました!(青春出版社)、『サバが好き!』(山と渓谷社)など。

このグルメ記事のライター
池田 陽子@まとメシ

サバファンの集い「鯖ナイト」や、日本中のサバ好きが集まる「鯖サミット」などの活動を担う「全さば連(全日本さば連合会)」広報担当/サバジェンヌとして活躍。本業は薬膳アテンダント/食文化ジャーナリスト。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
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