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今が旬! 安くて旨い天然ふぐの超穴場、愛知県・日間賀島へGO!

今やシーズン真っ盛りの、ふぐ。
きっと、専門店に足を運んだり、通販で取り寄せたりと冬の味覚を楽しんでらっしゃる方も多いだろう。
いずれにしても、ふぐは高級食材であることは間違いない。
名古屋市内の高級店で天然のとらふぐを使ったコースを食べようものなら、料理だけで15,000円~20,000円は覚悟せねばならない。
しかし、愛知県には天然のとらふぐをお値打ちに食べられる穴場中の穴場があるのだ。

それは、日間賀島。
知多半島の先端、師崎から2.4キロの沖合に浮かぶ、面積0.77平方キロメートルの小さな島だ。
島と聞いて、辺鄙なところにあると思うだろうが、名古屋市内からのアクセスはすこぶる良い。

名古屋高速と知多半島道路経由で南知多道路終点の豊丘ICで下車。
師崎港フェリーターミナルへ向かい、そこから高速船で約10分。
電車の場合、名鉄河和線河和駅から徒歩5分の河和港へ。
そこから高速船で約20分。
いずれも所要時間は1時間程度だ。

日間賀島では10月~3月末まで島を挙げてふぐをPR。
島内にあるすべての民宿や旅館、ホテルで楽しめるのだ。
今回、私が選んだのは、日間賀島西港から海岸沿いに北上したところにある民宿『島の宿 あじ浜』。
店主の鈴木克明さん、女将の佐代子さんご夫妻が出迎えてくださった。

「日間賀島産のふぐはまだあまり知られていませんが、日間賀島近海の三河湾や伊勢湾、遠州灘は、天然のとらふぐがよく獲れるんです。
島の漁師さんから直接仕入れるため、お値打ちに提供できるんですよ」(克明さん)とか。

こちらが、宿自慢のふぐ料理のコース「お値打ちふぐプラン」
(写真の「茹でタコ」は4~5人前、「てっちり」は2人前)。
料理は広間や食堂ではなく、宿泊部屋で食べられるのもウレシイ。
では、コースの内容を一品ずつ紹介しよう。

まずは「てっさ」から。
大皿に人数分のふぐ刺しを盛ってあるイメージがあるが、ここでは1人前ずつ出される。
だから、周りに遠慮することなく、思いっきり箸をざざーっと入れられる(笑)。

ちなみにポン酢は、やさしい味わいの高知県産のちりぽん酢を使用。酸味が少なく、ふぐの繊細なうま味を絶妙に引き出している。

続いて「唐揚げ」。
時季によって、とらふぐやさばふぐに替わることもあるが、この日は、とらふぐに次いで美味しいと評判のひがんふぐを使用。
豪快に手づかみでかぶりつくと、歯を押し返すようなぷりっとした弾力のある食感が心地良い。
淡泊な旨みもすばらしい。

そしてふぐ料理の真骨頂、「てっちり」。
ぶつ切りにした身のほか、白菜や水菜、ネギなど野菜もたっぷり。
しっかりとつゆが染みたふぐの身は絶品そのもの。
また、プルプルとしたゼラチン質もコラーゲンたっぷりでお肌に良さそうだ。
味のベースとなるつゆは、女将の佐代子さんがこだわりのレシピで仕上げたオリジナルだという。

「てっちりといえば、昆布ダシのみの水炊きが一般的ですが、てっさに続いて鍋もポン酢で食べると飽きてしまいます。
だからウチは、つゆそのものに味をつけています。
もちろん、ポン酢は付きますが、そのままでも十分美味しく召し上がれます」(佐代子さん)

つゆの旨さに思わず飲み干しそうになったが、それは厳禁!
なぜなら、〆の「ふぐ雑炊」が待っているのだ。
女将さんこだわりのつゆに、ふぐの旨みと野菜の甘みが凝縮されている。
そんなの、美味しいに決まっている!
案の定、上品で奥行きのある味わいに言葉を失うほどだった。
この「お値打ちふぐプラン」は、てっさと唐揚げ、てっちり、雑炊のほか、茹でタコやてっぴサラダ、酢の物、デザートが付く。気になるのは値段だが……。
「1泊2食付きでお1人様11,500円(税・サ込)です。
このお値打ちふぐプランに、白子焼きと焼きふぐ、ひれ酒が付くふぐづくしの『ふぐ料理三昧プラン』(1人15,500円、税・サ込)も好評です」(佐代子さん)
日間賀島の天然とらふぐが旬を迎えるのは、1月~2月。
身も白子もまるまると太り、それはもう悶絶するほど旨いという。
なによりも、交通費や宿泊費を含めても市内の専門店よりも安いのがウレシイ。
ふぐに目のない方は、是非。

島の宿 あじ浜
愛知県知多郡南知多町日間賀島上海76
[TEL]0569-68-2331
[営業時間]チェックイン15時、チェックアウト10時
[定休日]無休

永谷正樹(ながや・まさき)
1969年生まれのアラフィフライター兼カメラマン。名古屋めしをこよなく愛し、『おとなの週末』をはじめとする全国誌に発信。名古屋めしの専門家としてテレビ出演や講演会もこなす。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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永谷正樹
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