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私の友人で、地元タレントの福田知鶴さんから「美味しい焼肉屋さんがあるんだけど……」と誘われて向かったのは、名古屋市東部の天白区。 知鶴さんはレポーター歴20年以上の大ベテラン、というかレジェンド。とくに美味しさを全身で表現するグルメリポートは定評があり、これまで取材で訪れた店は1万軒にものぼる……。

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地元グルメレポーターが通い詰める焼肉の名店! 天白区『天火山』

私の友人で、地元タレントの福田知鶴さんから「美味しい焼肉屋さんがあるんだけど……」と誘われて向かったのは、名古屋市東部の天白区。
それも隣町の日進市との境あたり。
こんな場所に旨い焼肉店があるというのは聞いたことがないが……。
「私はもう20年以上通ってるの。好きすぎて、多いときで週4回行ったこともあったわよ」

そう話す知鶴さんは、レポーター歴20年以上の大ベテラン、というかレジェンド。
とくに、美味しさを全身で表現するグルメリポートは定評があり、これまで取材で訪れた店は1万軒にものぼる。それだけに楽しみだ。
「ココ! 私が20年以上前から通っている焼き肉屋さん『天火山』!」と、知鶴さん。
どの街にもある、昔からやっている焼肉店のような佇まいだが……。

私たちを出迎えてくださったのは、店主の丹羽一幸さん・末美さん夫妻。
2人が店を開いたのは、25年前。
「開店以来、安くて美味しい焼肉を地元の皆様に楽しんでいただけたらと思っています。
いつ来られても品質が安定しているように、肉は産地にこだわらず、A4~5等級の和牛を仕入れています」と、一幸さん。
メニューや店内を見渡しても「和牛」や「A4~5」の文字は見当たらない。
これ見よがしにデカデカと書いてある店もあるが(笑)、当たり前のことをわざわざ紹介することはないということか。
そんなスタンスにも好感が持てる。

「ココへ来たら、まず最初に必ず注文するのがコレ!」と知鶴さんから勧められたのが、「薄切り塩カルビ」(880円※写真は3人前)。
前バラを使っていて、薄切りながらも味がしっかり。
味付けはメニュー名の通り塩だけなのに、なんという旨さなんだ!
旨すぎる!

添えられたネギをのせて食べるとさらに美味しい。
あっという間に平らげてしまったので、おかわりを注文しようとすると、知鶴さんが制止した。
「これは数量限定なの。
1人につき最初に1回しか注文できないのよ。
まだまだ美味しいものがいっぱいあるから」とのこと。

こちらは「カルビ」(780円※写真は2人前)。
ご覧の通り、見事なサシが入っている。
コンロで両面を焼いて、ハフハフしながら口に入れる。
その瞬間に脂がじんわりと溶け出して口の中で広がる。
決してしつこくはなく、どこまでも上品で繊細。
「上カルビ」として出しても、まったく違和感がない。

噛むと、肉に染み込んだ揉みダレの味も相まって、さらに旨い。
揉みダレは、醤油や砂糖、ごま油、ニンニクなどを注文ごとに合わせて肉と和えるという。
しかも、カルビやロースなど部位ごとに調合を変えるというから驚きだ。
「だからウチは提供するまでちょっとだけ時間がかかるんですよ」と、末美さん。
いやいや、ほんのひと手間で美味しくなるんだったら、いつまでも待ちますとも!

旨い焼肉というのは、人を幸せにしてくれるのだ。
ちょっと嫌なことがあっても、焼肉を食べればテンションが上がる。
知鶴さんも取材を忘れてマジ食い。
で、この表情(笑)。
では、ここで私オススメの食べ方を伝授しよう。

それは焼いた肉の上に「キムチ」(300円)をのせて、それをさらに「ご飯」(中200円・大250円)にオン。
たったこれだけ。
肉をご飯に巻いて食べるのだが、これがもう、悶絶するほど旨いのだ。
茶碗二杯は軽くイケるほどご飯がすすむ。
ぜひ、お試しあれ。

〆のメニューで人気なのは、「牛めし」(450円)に「生卵」(50円)のトッピング。
前出の「薄切り塩カルビ」の肉と玉ネギを炒めて、甘辛いタレで味付けしたシンプルな丼ものだが、これが旨いのなんのって……!

とくに、潰した黄身を肉に絡めて食べるのがオススメ。
さんざん焼肉を食べた後なのに、あまりの美味しさに完食。
やはり、味の決め手は肉質だろう。
それがワンコインで食べられるなんて、すばらしすぎる!

「焼肉の美味しさはは言うまでもないんだけど、何よりも、カズくん(一幸さん)とスエちゃん(末美さん)の人柄が最高なのよ。
ここへ来ると家に帰ってきたみたいにホッとできるの」と、知鶴さん。

名古屋駅や栄にも美味しい焼肉店は沢山ある。
しかし、どこも敷居が高すぎる。
ついでにいうと、値段も高すぎる。
ここは普段着で、ふらっと立ち寄れるのが魅力。
開店して四半世紀も続いているのは、それだけ地元の人々に愛されているからだろう。

天火山
[住所]愛知県名古屋市天白区荒池1-1301
[TEL]052-807-0300
[営業時間]17時~24時(23時半L.O.)※日・祝は~23時(22時半L.O.)
[定休日]火曜

永谷正樹(ながや・まさき)
1969年生まれのアラフィフライター兼カメラマン。名古屋めしをこよなく愛し、『おとなの週末』をはじめとする全国誌に発信。名古屋めしの専門家としてテレビ出演や講演会もこなす。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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永谷正樹
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