旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:ぼたんえび
難易度:★★★☆☆
卵を食べたいなら、秋のものを
すしネタの定番、ぼたんえび。牡丹の花のように赤いためその名がつけられました。ただし、死んでしまうと赤みが薄くなり徐々にオレンジ色に、さらに鮮度が落ちると白っぽくなっていきます。
ぼたんえびって早春が旬じゃないの? と思う人もいるかもしれませんね。しかし、ぼたんえびの旬は年に2回あるといわれているのです。
春先に美味しくなるのはオスで、9月頃から美味しくなるのはメスのほう。この時期にはお腹にぎっしりと卵を携えたほたんえびが水揚げされます。
実は、ぼたんえびは生まれたときはすべてオスという不思議な生き物です。数年後にはなんとメスに性転換してしまいます。ということで、大型のものはほぼすべてメスとなります。一度メスに変わった個体はオスに戻ることはありません。
オスは小ぶりですが、えび味噌の量はオスのほうが多いため、えび味噌が好きという人には春先に旬を迎えるオスがおすすめです。
ぼたんえびの卵はエメラルド色で、ほかのえびより卵も大ぶり。プチプチした食感が強いのが特徴です。卵が大きいため、1尾から生まれる数が少なく繁殖力が弱いことから水揚げ量が少なく、ほかのえびよりも高値で取引きされています。
ぼたんえびはなんといっても刺身が一番! 頭の部分には味噌が詰まっていて、さらに殻からも美味しい出汁をとることができると、捨てるところがないえびといわれています。そのため、刺身で食べた後の殻や頭は捨てずに味噌汁に!