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ナポリタン発祥の街・横浜でナポリタンが進化を遂げていた。その歴史を振り返るとともに“横浜ナポリタン”の今をお届けします。

ナポリタンの進化はトマトにケチャップからパンやおかきへ

ご存知の方も多いだろうけど、ナポリタンの発祥は横浜の「ホテルニューグランド」(昭和2年開業)

進駐軍に接収されていた当時、軍人がスパゲッティにケチャップを和えて食べていたことをヒントに2代目料理長が生のトマトやペーストでソースを作り、それを“スパゲッティ ナポリタン”と名付けたのが始まり。

もちろん今も『ザ・カフェ』で出していて、イタリア料理のポモドーロを思わせるようなトマトの風味いっぱいの爽やかな味わいだ。

『ホテルニューグランド コーヒーハウス ザ・カフェ』スパゲッティ ナポリタン 2340円

『ホテルニューグランド コーヒーハウス ザ・カフェ』スパゲッティ ナポリタン 2340円

その後、間もなくナポリタンは第2形態へと進化する。そう、今では当たり前となったケチャップを使ったナポリタンだ。

これを生み出したのが野毛の『センターグリル』(昭和21年創業)。初代の店主は「ホテルニューグランド」の初代総料理長サリー・ワイル氏が経営していたホテルで修業。

ただ当時は高級品であった生のトマトは街場の個人店では手に入りにくかったため、ケチャップを代用して作り始めたのがきっかけだそう。リーズナブルで年齢問わず愛されるこの味が定番化され、全国に広まっていくことに。

『センターグリル』のスパゲッティナポリタン 銀のプレートに乗ったレトロな風情。モチモチの太麺にケチャップの甘みが絡む王道の味わいだ

ちなみに日本初といわれるケチャップも横浜生まれで明治29年に「清水屋」によって開発。昭和初期に廃業に追い込まれるも、現在はその想いを受け継ぐメーカーが、かつての味を再現し復刻版のケチャップを販売している。

創業から90年以上の地元の老舗メーカー「美濃屋あられ製造本舗」もナポリタン推しで、平成22年に「横浜ナポリタン」を発売

前述の「清水屋ケチャップ」をたっぷり使い、ローストオニオンや、ベーコンなどの風味も効かせていて、おかきだけど後味は不思議なほどにナポリタン!ちょいピリ辛な味付けでビールのお供にも打って付け。通販でもお取り寄せ可能だ。

『美濃屋あられ製造本舗』横浜ナポリタン 通販価格280円

『美濃屋あられ製造本舗』横浜ナポリタン 通販価格280円

そして先月末に発売されたばかりの最旬アイテムが冒頭の「ホテルニューグランド」が放つ「ナポパン プレミアム」だ。以前は「ナポパン」としてポップアップショップなどで扱っていたものを、味もボリュームもグレードアップ。

“プレミアム”は、ホテルの厨房で作ったナポリタンをたっぷり挟んだ作りたてを楽しめる。「ナポパン」と共に、4月29日にオープンしたホテルショップ『S.Weil(エ スワイル)by HOTEL NEW GRAND』でいつでも購入できますぞ。

『S.Weil(エスワイル)by HOTEL NEW GRAND』ナポパンプレミアム 972円

『S.Weil(エスワイル)by HOTEL NEW GRAND』ナポパンプレミアム 972円

昭和に生まれたナポリタンは、その懐かしい風情を残しながら、時代と共に変化していた。横浜でナポリタンの歴史を感じつつ、食べ歩きするのはいかがでしょう?

撮影/小島昇(ザ・カフェ)、取材/菜々山いく子

2024年6月号

※2024年6月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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おとなの週末Web編集部
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