肉や海鮮とたっぷり野菜をとろみでまとめた「あんかけラーメン」。具材の旨みたっぷりのあんはラーメンのフタにもなっていて、いつまでもハフハフの熱々が食べられる冬にこそ真の魅力を発揮する一杯です。口の火傷に注意しつつ、いざすすらん!
成城学園前『桂花』
酸味入り辛子つゆそば。都内で3本の指に入ると言われる人気の酸辣湯麺だ。昭和60年オープン。上海、広東、四川を中心に中国各地の料理を出す同店では、開店以来化学調味料を使わず、体にやさしいものを提供している。
大切にしているのは「ていねいにいいダシとスープをとること」だ。このラーメンも然り。昆布とカツオ、貝柱などの魚介と、鶏・豚ガラを合わせたスープはすっきりした中に深い旨みを湛えている。きれいな麺線とラー油の赤、ねぎの緑が映える。
はしづめ製麺のオリジナルという細めのストレート麺をほどよいとろみとともに啜り上げると、白黒のペッパーの風味と黒酢を使った旨みのある深い酸味、ほどよくパンチの効いたそのバランスが絶妙だ。餡の中には、椎茸、中国春雨、木耳、鶏肉……。旨みがきれいに詰まって、熱々の中にもじんわり体に染みていくような品のいい美味しさ。これはクセになる!