いつの頃からか、節分の日にその年の恵方を向いて食べきると「福を招く」と言われている「恵方巻」。毎年この時期には全国各地でさまざまな恵方巻きが登場するが、今年は大阪からおもしろ美味しい「恵方巻」がお目見えする。
ご利益を逃さず取り込むには、丸ごと1本!無言で一気に
まだまだ寒い日が続くのに、暦の上で春が始まるとされる二十四節気の「立春」。そして、その前日の節分の日に「恵方巻」を食べるという風習は、イベント的にすっかり定着してきた。もともといつから始まったのかは諸説あるようだが、一説によれば、江戸から明治時代の頃、大阪をはじめとする関西地方にかけて、「商売繁盛」や「節分の祝い」のため商人や芸子たちが「太巻き寿司」や「丸かぶり寿司」と呼ばれる巻き寿司を食べたのが始まりと言われている。
それが「恵方巻」として現代に蘇り、ブームになったのは1990年代。以前から一部の店舗で「恵方巻」を販売していたコンビニが、全国販売を開始すると社会現象のように広がっていった。
そもそも「恵方」とは、福徳を司る歳徳神がいる方位のことで、その年によって東西南北の方位が変化する。2025年の「恵方」は西南西。今年の節分の日には西南西に向き、「恵方巻」を丸ごと1本、無言で一気に食べ切ろう。
ここで大切なことは、丸ごと1本、無言で一気に食べるというスタイル。「恵方巻」を切らないのは「縁が切れないように」「幸運が途切れないように」という意味があり、また無言で一気に食べることで「すべてのご利益を逃さず取り込む」という縁起が担がれているのだ。
何はともあれ、今年もそれぞれの思いや願いを込めて「恵方巻」をいただこうではないか!あ、そうそう、今年の暦では2月3日が立春、その前日の2月2日が節分になっているからお間違いなく。