旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■初春に摂りたい
正解:ジャバラ
難易度:★★★☆☆
邪を払うほど酸っぱい!?
ジャバラとはミカン科ミカン属に属する柑橘類の一種です。この果実は、ユズや九年母(くねんぼ)などが自然交配して生まれたとされる、和歌山県東牟婁郡北山村を原産とする大変珍しい品種です。
その名は「邪(じゃ)を払う」ほど酸っぱいことに由来します。昭和の終わり頃までは原産地である和歌山県北山村に数本しか存在せず、「幻の果実」と呼ばれていました。現在も村の基幹産業として大切に育てられています。
旬の時期は、11月下旬から2月頃の冬場です。ちょうど冬の寒い盛りに、鮮やかな黄色に色づいたジャバラが収穫されます。
ただし、貯蔵性が高いため、収穫後に一定期間寝かせることで酸味をまろやかにしてから出荷されることもあり、春先まで楽しむことができます。
レモンやライムのような鋭い酸味を持ちながら、ユズのような爽やかな香りと、グレープフルーツにも似た独特のほろ苦さが同居しています。糖度自体は決して低くないのですが、それを上回る圧倒的な酸度とクエン酸の含有量により、生でそのまま食べるにはかなりの覚悟が必要です。
もっともポピュラーなのは、果汁を絞って使う方法です。焼き魚にひとかけするだけで、脂ののった魚でも驚くほどさっぱりといただけます。また、鍋料理のポン酢がわりに使ったり、ハチミツと合わせてお湯で割る「ジャバラ湯」にするのもおすすめです。
ジャバラの香気成分や栄養の多くは「皮」に凝縮されています。そのため、皮を捨てずに刻んで薬味にしたり、マーマレードにするのが通の楽しみ方。
粉末状にされた皮は、独特の強い香りとほろ苦さ、そして酸味をギュッと凝縮した状態になっています。塩と混ぜて「ジャバラ塩」に仕立て、天ぷらや唐揚げに添える食べ方も人気となっています。



