生臭みをとり、旨みを濃縮してくれる脱水シートがあるんです。 「魚や肉の下処理に使うと、本当にちがいますよ〜。これ、使ってみてください~」っておススメしてくれる方がいたので、試してみることにしました。
画像ギャラリー魚や肉の生臭みをとり、旨みを濃縮してくれる「ピチットシート」
生臭みをとり、旨みを濃縮してくれる脱水シートがあるんです。
「魚や肉の下処理に使うと、本当にちがいますよ〜。これ、使ってみてください~」っておススメしてくれる方がいたので、試してみることにしました。
ピチットシート(オカモト株式会社)
サイズ:約25㎝×35㎝ 32枚入り
材質:ポリビニルアルコールフィルム 糊料 食用糖類
アルコール類
日本製
パッケージの説明によると……。
<ピチットの構造と浸透圧脱水の仕組み>
★ポリビニルアルコールフィルムの中に水あめ成分と昆布成分を入れたもの
★水アメの浸透圧と半透膜の分子選択性を利用した食品用脱水シート
★水分(遊離水)や生臭み成分(アンモニア、トリメチルアミンなど)は分子が小さいためピチットに吸収されます。
★分子が大きい旨み成分(アミノ酸、核酸など)は、半透膜を透過できず素材(肉・魚)に残ります。
★ピチットで浸透圧脱水することにより素材(肉・魚)の水っぽさ、生臭みが少なくなり、旨みが濃縮されます。
ということ。
「浸透圧脱水シート」と呼ぶらしい……。
……という仕組みを
イラストで説明すると、
こんな感じらしい。
材質に入っている、「糊料」について、ググッてみました!
糊料=こりょう。
食品添加物として認められているもので、粘り気を出したり、固めたりするために使うもの。
ピチットの場合は、水アメと海草の成分らしい。
水と結合しやすい性質があるので、食品からよぶんな水分を吸収するために、添加物になりますが使用しているみたいです。
あくまでも、私の推測ですが……。
食品用のラップと
同じような箱に入っています。
1枚ずつのシートになっていて、
途中に切れ目があるので、
ここでカットして使う。
これが1枚分、
約25㎝×35㎝のシートです。
まずは、サバの下処理で使用感をチェック!
さっそく、(臭みがあることで有名な?)サバで、やってみました。
まず、洗ったサバのよぶんな水分を、
キッチンペーパーでふき取る。
そして、いよいよピチットシートです。
広げたピチットシートの上に
サバをのせ……。
魚の向き、これでいいのかな?
どうかなぁ~?
とりあえず置いてみました!
1枚のシートのみ使用で、
サバの切り身を包みました。
オカモトのHPでは、素材に密着するように包んでくださいと、書いてあるのですが……。
これ「ピチットシート」やけん、ピチットくっつくのかと思っていましたが……。
意外と、プカプカしとる。
魚がピチットシートにくっついて、なるべく空気が入らないようにすればいいのかなぁ~?
こんな感じに
シートに包みました。
ピチットシートで包んだあとは、バットか保存袋に入れて、冷蔵庫にねかせます。
これを、夕飯のおかずに……。
朝、サバを「ピチット」しておいて、昼間は買い物に行き、約6時間の脱水です。
魚の身のフチあたりに、
透明の水分が!
私の写真だと、ちょっとわかりにくかですかね~?
シートをゆっくりはがします。
時間がたって、「ピチット」張りついとるけん、はがすときは、ゆっくり慌てずに……。
スルスルスル~と。
あっ!
魚の生臭さがなかです。
しっとり、臭みが抜けた
サバの切り身!
ドリップもなく、水分だけが取りのぞかれていました。
そして、身が締まった感じがします。
「(ピチットシートで臭みを抜いた)サバの味噌煮」が完成!
身がしまっているからなのか、身くずれがなかったです。
今度は、アジの一夜干しに挑戦ばい!
ピチットシートのおかげで、たしかに臭みが抜けていたので、あらためて、パッケージにある使い方などをおさらいしてみま〜す。
ピチットシートでの
脱水時間の目安。
そして、
ピチットシート(レギュラー)の効果。
ピチットシートを使えば、一夜干しもできるみたい。
これは、挑戦してみよ~。
次は、一夜干しに挑戦!!
なんと、
尾頭付き(笑)の
アジを用意!
アジを捌いて、塩水に1時間の漬けおき。
キッチンペーパーで
水分をしっかりふき取ります。
*もしかしたら、ここで水分しっかりふき取ることが、ポイントかも……!
ピチットシート、下に1枚。
そして、魚の上にも1枚。
贅沢な、2枚使いでやってみました(笑)!
このとき、ピチットシートに
魚が密着するように包むことが、
ポイントです。
バットにのせ冷蔵庫で脱水です。
次の日の夕飯に……。
約28時間、脱水してみました~。
これが、よぶんな水分。
わかりにくかですかね~?
そしてこれが、
ピチットシートをはがした、
アジの開きです。
いい感じにできていますよ!
魚の生臭ささは、感じなかったです。
すぐに、オーブンで焼いてみました。
「(ピチットシートで臭みを抜いた)アジの一夜干し」
ふっくらで、身がしまっているのを感じました。
家で一夜干しができるって、感動~!!
しかも、包んで冷蔵庫に入れているだけ。
ピチットシートで、脱水されて完成!!
今度は、肉の下処理にもトライです!
調子に乗って、ほかに何ができるか、ググッてみました。
たとえば、いかの塩辛・燻製・カラスミなどなど……。
でも、海産物はすでに2品作ったので、今度は、気になったパンチェッタに挑戦!!
パンチェッタですよ!
パンチェッタ!
豚バラのブロック肉に塩をすりこましたものを、ラップでくるんで1日冷蔵庫でねかせ、また、コショウ・ハーブをすりこみ、ここで、ピチットシートを使いました。
素材を包み込むように、
今回はゴムで止め、バットにのせ、
冷蔵庫に……。
2~3日に1回、ピチットシートを交換するらしく……。
これが、
2日目のパンチェッタです。
肉が少し硬くなってきています。
(これは、脱水されて、肉が引き締まっているのでしょうか?)
これが、肉から出た水分。
(いままでわかりにくかったけん、
こんな感じに撮りました!)
そして、これを繰り返すこと2週間!
2週間目の、
最後のシートの水分。
写真だと同じぐらいの水分量に見えますが、最後の水分量は、だんだん肉の水分が減ってきたからなのか、少し少ないように感じました。
完成!「(ピチットシートで水分を抜いた)自家製パンチェッタ」
やっと完成!!
豚肉が固くなっています。
パンチェッタが家でできるなんて、なんだか、ハードルの高い料理に挑戦した感じです!
ワインとすごく合いました!!
野菜の下処理もカンペキ!
最後にポテトチップスも作ってみました。
このシートは水分を取ってくれるので、油跳ねがないらしい。
スライスしたじゃがいもを水につけ、キッチンペーパーで、よく水をとり、ピチットシートを使い、このまま、冷蔵庫に入れました。
こんな感じで、
よぶんな水分を抜きます。
たしかに、油跳ね、ありませんでしたよ。
最後に、ガーリックソルトをふり、手作り感満載のポテトチップスができました!
「(ピチットシートで水分を抜いた)手作りポテチ」
いわゆる「食品ラップ」の感覚だと高いように思えますが、ドリップが出ないことで、素材の臭みがなく、身がしまり、美味しく食べられるなら……仕方ないですかね。
ピチットシートは、保存用のラップではなく、素材をより美味しくするための調理具なんですもの。
あと、食材の持ちもよかです……。
気になるのは、材質に入っている添加物・アルコール類・食用糖類の類ですね~。
なんの役割があるんでしょう?
なぜ、水分や臭みだけ抜けて旨味が残るのか、どうしても不思議です……。
やっぱり、企業秘密なんですかね(笑)?
田中moko mokoくま3
九州生まれ。特技はアクリルたわし作り。本業は雑誌やカタログなどで活躍するスタイリストだが、現在、絶賛婚活中のアラフォー女子。お裁縫はもちろん、料理も掃除もきっちりこなすのに、なぜか「◎婚」に縁がない……moko mokoくま3が、気になる調理具を、実際に使ってレポートしていきます。
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