幼少期に食べたスイカが原体験 感動をみなさんに届けたい
三浦半島の南端に位置し、海と緑に囲まれる神奈川県三浦市。都心部より夏は1、2°C涼しく、冬は2、3°C 暖かいという恵まれた気候を活かし、農業が盛んである。
「やまわか農園」もそのひとつ。代表・立川透さんは、先祖代々三浦で農家を営む家系で育った。
「切った瞬間、部屋中にスイカの香りがしてね。食べるとただ甘いだけでなく味が濃くて」と幼少期の思い出を話す。やがて自身も農家になり、兼業で続けていたが、昨年「人生を農家で終えたい」と専業農家に。
代表の立川透さん(中央)と奥様に息子の茂樹さん、今年4月に仲間入りした光永さん。
小規模農家ゆえ大量生産はできないが、一つひとつ手間ひまをかける。
「子ども以上に愛情をかけてるからね」と作業中の透さんを見ながら奥様がポツリ
作物は一番美味しい時期に出荷することを大事にし、生産は夏と冬が中心。
看板は大玉スイカ。大玉は1苗に対し2〜3個をつけるのが一般的だが、やまわか農園は1苗に1個。葉で作られる養分を濃縮させることで甘みが増すという。糖度は13〜14度。11度でも甘いがその上をいく。
トンネル栽培で育てるスイカの畑。この日行っていたのは「つる引き」という作業。
スイカが大きく育つよう、伸びたつるの先をトンネルの中央に引き戻す
「やまわか農園」の野菜や果実は、味が濃くて甘みと旨みが強く、食感も良いのが特長。ミネラル分を含む潮風、温暖な気候、それに有機質肥料をたっぷり使った土作り、最低限の農薬を使い手間暇かけて育てる“甘劇農法”で作られる。
取材日は強風が吹き付けていたとうもろこし畑。3月25日に種を撒いたものを6月下旬に収穫予定。
抜群のシャキシャキ感と糖度19度以上の強い甘みが魅力
こちらもトンネル栽培のメロン。1株に2個作る。サイズは4L。極上の甘みと香りに、とろけるような食感が好評。
こちらも6月下旬から収穫予定
出荷に至るまで苦労は絶えない。風により石を含んだ砂が葉にあたり穴が空き、養分が行き渡らなくなる。根が折れることもある。その度心が折れそうになるが、そのとき思い出すのはお客さんから届く声。
「こんなに甘いものは食べたことがない」、「ほかのところでは食べられません」。
自分の作った野菜が喜ばれている。また喜んでもらえるようにと、透さんは奮い立つ。
こうしてできた野菜や果実は、感激の甘み、劇的な甘みから「甘劇」︎と名付けられ、昨年7月にブランド化。同時にオンラインショップを開設した。
一番美味しい状態で届けたいと、収穫から即出荷。翌日には消費者へ届く。
「スイカのシャリっとした食感はほかにはないよ。皮のふちまで食べられるから余すことなく楽しんでほしいね」。
透さんが幼少期に体験した感動をご家庭でご堪能あれ。
夏は枝豆、秋は落花生が収穫される畑へ向かう道中。眼下には海が臨め、松輪 間口漁港も見える。
天気がいいと遠くには房総半島も見えるそう
感激の甘み、劇的な甘みをお取り寄せで実感!
地元のJAや市場、スーパーなどに出荷していたのが評判を呼び、より多くの人に「やまわか農園」の野菜を届けたいと、オンラインショップを開設。全国各地で甘劇野菜が楽しめるようになった。
リピート率が80%を誇ることから、満足度の高さが伺える。現在、夏野菜を予約受付中。甘劇ブランドのセットもあるので、HPを要チェック。透さん自ら実食して美味しいと感じたタイミングで収穫・出荷される。最旬の味をぜひ。
「甘劇大玉すいか」(10kg前後)1個5940円
大玉なので、冷蔵庫に入らない場合はカットしてタッパーに入れて冷蔵保存を。とはいえ、到着後になるべく早く食べるのがベスト
[住所]神奈川県三浦市南下浦町松輪1031
[電話番号]090-6949-8302
[営業時間]9時〜18時
[休み]不定休
[公式HP]https:// www.yamawaka.jp/
[ショップ]https://shop.yamawaka.jp/
※生育状況により、出荷時期や数量に変更が生じる可能性があります。
※「甘劇」は、やまわか農園の登録商標です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。