レンタル二郎食べる人・清水くんのラーメン放浪記

「二郎系」初心者はココがオススメ! カリスマジロリアンが教えるお店選びのポイント レンタル二郎食べる人・清水くんのラーメン放浪記(3)

「ラーメン豚山」特徴 「スープは豚骨と背脂を10時間以上煮込んでいます。全て一から。水からスープを作っています。その日の状態によって水の量も調整します」(飯田店長) 僕が頼んだのは、「小ラーメン」(麺250g豚2枚)に更…

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今回は二郎系初心者に向けたお店選びのポイントを紹介します。「レンタル二郎食べる人」として僕がレンタルされる際に「注文が難しそうで怖い」「ルールが分からないから教えて欲しい」という悩みを抱えた方からの依頼がTwitterのDMに多く寄せられます。第1回で紹介した「コール」も、二郎系ラーメン店特有の雰囲気に呑まれてしまい、最初は思うように注文できないことが多いのではないでしょうか。また、二郎系のお店はとにかく量が多いイメージを持たれがちです。僕をレンタルする依頼者の内、約7割が女性ということもあり、「残さず美味しく食べられて、殺伐としすぎていない雰囲気で女性や子供でも入りやすいお店はありますか?」と聞かれることが多く、やはり「二郎系」というジャンルは、世間的にはハードルが高いイメージを持たれているのだと強く実感しています。今回はそんなイメージをガラリと変えられたら嬉しいです。

第1店目に選ぶべき店のポイント

「二郎系」に対して不安を抱えている方が初めて行くお店を選ぶ上では、店内掲示(ルールや注意書き)が多くて分かりやすいこと・お店が綺麗なこと・店員さんが元気で店内の雰囲気が明るいことが重要だと思います。せっかく行くならスムーズに注文ができ、美味しくラーメンを食べたいですよね。

穏和な雰囲気かつ立地も食べに行きやすいお店

そこで、僕が二郎系初心者におすすめできるラーメン屋の一つを紹介させていただきます。
それは「ラーメン豚山」さんです。

2021年6月にオープンした五反田店。五反田駅の高架下にある

「ラーメン豚山」の母体である株式会社ギフトは「横浜家系ラーメン町田商店」など、多くのジャンルのラーメン店を運営しています。東京都町田市の店舗を本店とする「ラーメン豚山」は、東京・神奈川を中心に、西は大阪まで、全国に17店舗と広く展開しています。また、一部店舗ではテイクアウトやUber Eatsにも対応しています。二郎系ラーメンでUber Eatsにも対応しているお店はなかなかないと思います。自宅でも気軽に二郎系ラーメンを楽しめるのは嬉しいですよね。 ガラス張りの外装は中の様子も見えて入りやすい印象でした。

初めて行くお店で誰しもが失敗したくないこと、それはメニュー選びだと思います。看板メニューは何なのか?トッピングは何があるのか?「コール」はどうやってすればいいのか?ということは多くのお客さんが気にすることです。また、「残さず食べること」「食べられる量に合わせて注文すること」はお客さんにとってもお店にとっても大事なことです。豚山さんの親切なところは、メニューや注文の仕方が公式HPで事前に確認できるところです。券売機と各席に掲示された注文方法がHP上で確認できます。そういったお客さんへの配慮が、二郎系ラーメン初心者でも行きやすいポイントだと思います。店内で何を注文するか迷うことなく、即決できますね。

表記が丁寧な券売機
各テーブルに注文方法が掲示されている

数多くある店舗の中でも、今回は2021年6月にオープンしたばかりの一番新しい東京・五反田店にご協力いただきました。

元気で明るい雰囲気の店内

五反田駅から徒歩で約1分、取材時はランチの時間帯過ぎにもかかわらず、お客さんは絶えずに来店していました。

このお店は11時~23時(店舗によって営業時間に違いあり)まで、通しでやって
います。いわゆるアイドルタイムがないんです
」(飯田店長)

「アイドルタイム」とは、無作業時間や遊休時間など、仕事をしていない時間のことを意味します。他のお店でランチ営業が終了したとしても、ここに来ればいつでも美味しい一杯にありつけるのは嬉しいですよね。

外観はどことなく「二郎」に似た看板ですが、一歩店内に入ると「はいどうぞいらっしゃい~!」

「はいお待たせしました~!」といった元気で明るい挨拶や接客が印象的でした。清潔な店内で礼儀正しいスタッフがテキパキと立ち回っている姿を見ていると、お腹が空いている待ち時間もさほど苦ではないと感じるかと思います。ラーメン屋さんでこれほど「丁寧」という言葉がピッタリなお店は他にはなかなか見つかりません。お店のホスピタリティの高さにきっと驚くかと思います。

店員さん全員に名札

詳しく書かれているのは、店内のメニューだけではありませんでした。スタッフ全員の名札が胸に付けられていて、これもまた「豚山」ファンが増える理由の一つのような気がします。

「週に何度も来るお客さんもいます。」(飯田店長)

相手のお名前が分かるだけで、不思議と親近感が湧いてなんだか安心します。コロナ禍で長時間のお話は難しいとしても、挨拶をしたりお声がけをしたりしやすいですよね。常連客がいるのも納得です。こうした配慮も注文をしやすい雰囲気作りのおおもとなのかもしれません。

お客さんの滞在時間が短くても、細かな気遣いは忘れない

ラーメン豚山の店舗では、回転寿司屋のように各席に蛇口とコップが置いてあり、冷たいお水がいつでも給水できます。お水が欲しい度に行ったり来たりといった無駄な動きがなくなるので、落ち着いてラーメンを楽しめます。

各席に蛇口とコップ

そして一席ずつ左右にはアクリル板があるのでコロナ対策もバッチリです。麺の量もグラム表記していてとてもわかりやすいです。

左右にアクリル板

もちろん少なくすることもできます。例えば、何gと具体的にグラム数を伝えていただければ、測ってお出しできます」(飯田店長)

お客さんの要望にとことん応えたいという店長の気持ちが伝わってきました。 

「ラーメン豚山」特徴

小ぶた980円(麺250g豚5枚)

スープは豚骨と背脂を10時間以上煮込んでいます。全て一から。水からスープを作っています。その日の状態によって水の量も調整します」(飯田店長)

僕が頼んだのは、「小ラーメン」(麺250g豚2枚)に更に豚を3枚足した「小ぶた」980円(麺250g豚5枚)、「ニンニク」「ヤサイ」「アブラ」マシです。丁寧で美味しそうな盛り付けが食欲をそそります。全体的にとげとげしさがなく、白濁したスープはあっさりしていてまろやかです。優しい味わいで初めての方は食べやすいのではないかと思います。麺は「二郎」に比べてゴワゴワした感じではなく、中華そばといったイメージで適度な硬さで食べやすく、スルスルと入ります

馴染みやすい味で何度でも食べたくなりますね。飽きずにまた来たくなるお店です。トッピングの方法や具体的な量が明記されているのもありがたく、その時々の気分と腹持ちに合わせてヤサイやアブラの量も調整しやすいですし、マシマシは豪快に盛ってくれるところも嬉しいポイントです。

五反田店では豚(チャーシュー)のテイクアウトあり

店によってテイクアウトできる内容は変わりますが、五反田店では豚がテイクアウトできます。僕も大好きで追加したこの「豚」が、絶品でホロホロでトロトロなんです。家でも楽しめるなんて嬉しいです。

お持ち帰り豚200g(420円)
持ち帰り時はジップロックに入っています

「お客様」対「人」としてフォーカスしている

分からない事があったらもちろんなんでも聞いていただいて大丈夫です。トッピングを言い忘れても、後で追加でお出しすることもできますし、足りない方でおかわりをする方もいらっしゃいます。できるだけお客様のお好みにお答えできるようにさせていただいてます。」(飯田店長)

忙しい中でもお客さんとのコミュニケーションを大切にする姿勢が印象的でした。食べ終わったお客さんの顔を見ていると、お腹だけではなく気持ちも満たされているように感じました。飯田店長はラーメン屋で働く前は、大手の会社でお菓子を売っていたそうです。

「お菓子が好きで、作るだけではなく販売もしていました。実演販売みたいな感じです。好きなものを作って売りたいんです。そこの会社を辞めた後もお菓子を売りたいと思っていましたが、ふと次は何をしようかと考えたときに、自分はラーメンが大好きで、経験したことのないラーメン業界に興味を持ちました。最後ってわけじゃないですけど、晩年だったので挑戦してみたいっていう気持ちがあってこの業界に飛び込みました」(飯田店長)

飯田さんは昔も今も、お客さんを笑顔にさせることに仕事のやりがいを持っているのだと実感しました。ラーメンが大好きな店長が作る一杯、二郎系初心者の方はもちろん、そうじゃない方にもぜひ足を運んでみて欲しいお店です。 

飯田店長と

清水くんのつぶやき「らーめん豚山編」

「ラーメン豚山五反田店さんで小ぶた980円をいただきました。初訪問。期待を裏切らないマシマシ量のフワホロアブラとクタヤサイ。ギュワリと柔らかデカ豚山脈の絶景は眺めて幸せ。食べ応え充分なワッシリ麺と口当たりまろやかで甘味のある乳化スープが初心者経験者問わず全世代のハートをガシリと鷲掴み」

全世代のハートをガシリと鷲掴み

「ラーメン豚山 五反田店」の店舗情報

[住所]東京都品川区東五反田1ー26ー6
[電話]非公開
[営業時間]11時~23時
[休日]年中無休
[交通]JR五反田駅から徒歩1分
※新型コロナウイルス感染拡大の影響で、営業時間や定休日は異なる場合があります。

清水くん
1998年7月10日生まれ。早稲田大学大学院修士1年。18歳で幼少からの憧れだった「ラーメン二郎」に足を踏み入れ、独特の雰囲気と中毒性のある美味しさの虜になる。大学3年時から一緒に「二郎」のラーメンを食べに行く「レンタル二郎食べる人」として活動。2020年は160人に同行し、依頼者の不安や疑問を解消した。食べたラーメンは250杯以上。テレビやラジオ、ネットニュースなど数多くのメディアに出演。

構成/白石あさえ、撮影/スギゾー

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