手打そば もり@西早稲田
せいろ派も必食 今こそ食べたい絶品の鴨南
せいろ派も身を乗り出す極上の一杯をご紹介しよう。その店はわずか8席の小さき名店。鴨南蛮を注文すると、若き2代目がロース肉をカットして作り始めた。フライパンで脂身の側をよく焼くのがポイント。後はサッと表面に火を通し、溶け出した脂も残さずツユの中へ。
ひと口味わって、天を見上げた。何という奥深いコク、滋味に満ちた芳しさなのか。分厚い旨みを受け止める蕎麦は細くたおやかな口当たり。感動。
もちろん冷たい蕎麦の旨さは言わずもがな。せいろ、田舎、そして一風変わった季節の変わり蕎麦まで、ハートをぶち抜く味が揃う。
住所:東京都新宿区高田馬場1-3-10
TEL:090-1764-1136
営業時間:11時半~14時半、18時~21時(20時半LO、蕎麦が売り切れ次第終了)※政府の要請で変動あり
定休日:月
交通:地下鉄副都心線西早稲田駅2番出口などから徒歩2分
京都鴨そば専門店 浹(あまね)@日本橋
昆布ダシがベースの香り高い風味が心身に染みわたる
旨い蕎麦を追求する店主のこだわりはさまざまだが、関西出身の米田さんが営むこの店の要はダシ。それが看板の「鴨そば」だ。澄んだ琥珀色は品格をたたえ、舌で受け止めれば丸みのある旨さがじわりと伝わってくる。
特徴となるツユは北海道産の昆布を水にひと晩つけ、翌朝煮出したものに、カツオやサバなど節類を加えて淡口醤油で調えたもの。クセのない国産鴨とも相思相愛。のどを滑り落ちる二八蕎麦の香り、ツユに移る九条ネギの甘みまで計算され尽くした渾身の一杯なのだ。
ダシ命の徹底ぶりは他の料理にも。揺るぎない姿勢に、ただ感服です
住所:東京都中央区日本橋小舟町4-10 西村ビル1階
TEL:03-6206-2853
営業時間:11時~14時半、17時半~22時半(22時LO) ※政府の要請で変動あり
定休日:土・日・祝
交通:地下鉄銀座線ほか三越前駅A6出口などから徒歩5分
撮影/大西尚明、小島昇(もり)、小澤晶子(浹) 取材/肥田木奈々
2022年1月号発売時点の情報です。
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