「和風ピクルス」の作り方
「和風ピクルス」の作り方は簡単です。「おとなオシャレ」なピクルスと違い、野菜をゆでたりもしなければ、粒こしょう、ローリエやグローブといった少々お高い香辛料も使いません。材料は、お好みの野菜と和風のピクルス液。つまりは、甘酢、赤唐辛子に昆布だけ。その甘酢も、スーパーには市販品がずらりと並んでいますので、市販品を買えば、調理なしで即漬けられます。
もっとも、市販品はやや甘めな味付けのものが多いのです。そこでオイラが手作りするのは、砂糖をまったく使わない甘酢です。甘さは、みりんだけでつけるのですが、赤唐辛子のスパイシーな味わいを引き立ててくれると感じています。オイラの作り方をご紹介いたします。
●和風ピクルス、仕込み編
1)和風ピクルスを漬けるガラス製密封びんを熱湯消毒し、乾燥させておく。※何種類かの野菜を漬ける場合は、容量1リットルほどの密封びんが漬けやすいと思います。
2)用意するピクルス用の野菜は、新たまねぎ、新しょうが、葉しょうが、みょうが、きゅうりなど。ピクルス液の材料は、酢、酒、みりん、だし汁、塩、赤唐辛子、昆布。※分量は、ピクルスを漬ける容器に応じてとなります。ここでは、容量1リットルのガラス製密封びんに入れる場合の分量で紹介していきます。
3)和風ピクルスに使う新たまねぎは、外側の皮をむき、くし形に切る。
4)葉しょうが、新しょうがはよく洗う。葉しょうがは密封びんに入る長さに葉の部分をカットする。
5)カットした葉しょうが、新しょうがは割りばしで表面の薄い皮をこそげとる。
6)新しょうがも表面の薄い皮を割りばしでこそげとり、密封びんに入れやすい大きさにカットする。
6)みょうが、きゅうりはよく洗い、ヘタを落とす。※切らずに丸のままで大丈夫です。
7)下ごしらえした野菜は、軽く塩をふり、ザルに上げて1時間ほど天日干しにする。
●和風ピクルス、調理編
1)容量1リットルの密封びんに注ぐピクルス液を作る。鍋に酒50mlを入れ火にかけ、アルコール分をとばしてから、酢250 ml、だし汁150 ml、みりん150ml、塩小さじ1/4(1.25g)を加え、ひと煮立ちさせてから火を止める。※だし汁は市販のだしパックでとったものです。出来上がりの和風ピクルス液はおおよそ600ml弱となります。
2)鍋の和風ピクルス液をガラスボウルにあけ、赤唐辛子2本、5センチ角ほどの昆布を細長くカットして加える。完全にさめるまでおいておく。
3)天日干しした野菜を、密封びんにぎっしり詰め入れ、さましたピクルス液を注ぐ。これで、調理完了。※密封びんに詰め入れる野菜はお好みのもので。今回、和風ピクルスは、密封びん2つ分を作りました。ピクルス液の量は、容量1リットルの密封びんに対して、それぞれ600mlです。
4)密封瓶はフタををして冷暗所で2日間以上おいて、出来上がり。※密封びんに入れる野菜は隙間なく詰め入れ、ピクルス液は野菜がすべて浸かるまで注ぎましょう。漬けた野菜は、経験上2週間ほどは日持ちすると思いますが、漬ける日数が長くなるほど歯ごたえがなくなるので、なるべく早めに食べきりましょう。ただし、密封びんを置く場所の気温により日持ちは異なりますので、ご自分で判断いただき、早めに食べましょう。
文・写真/沢田 浩
さわだ・ひろし。書籍編集者。1955年、福岡県に生まれる。学習院大学卒業後、1979年に主婦と生活社入社。「週刊女性」時代の十数年間は、皇室担当として従事し、皇太子妃候補としての小和田雅子さんの存在をスクープ。1999年より、セブン&アイ出版に転じ、生活情報誌「saita」編集長を経て、書籍編集者に。2018年2月、常務執行役員パブリッシング事業部長を最後に退社