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いち早く脱衣場で素っ裸になった師匠は「なかなか良い感じの浴槽ですね、お先に失礼して体を温めてまいりま〜す」とそそくさと浴室に入って行った。

「あっ! 『風ちゃん』そのお湯は!!!!!」

俺が言葉をかける間もなく浴槽の湯を湯桶で肩からかける動作に入った師匠は、湯をゆっくり身体全体にかけ始めた

慌てて裸になり浴室に入った俺に、師匠は肩を震わしながら「親方〜、スーパーぬるいざんす、このお湯」と肩を震わしながら言った。

俺は「そうなんだよ、『風ちゃん』このお湯ぬるくて有名らしいんだよ

「お〜や〜か〜た、かける前に言って〜くだせい〜」。顔に縦スジ入れながら師匠は言った。

「ごめんごめん、あっちの小さい湯船がたぶんあつ湯だよ。まあまあ機嫌なおして、な、な、」

師匠をあやしつつあつ湯に入り、数分のちに身体を十分に温めた俺たちは、リベンジとばかりぬる湯に身を沈めた

湯の温度に動揺することもなく静かに湯に浸かると、魂が口から出て行きそうな快楽が襲ってきた

「『風ちゃん』これは冷泉に近いね、微かに硫黄の匂いがするよ」

「さいざんすな〜、最初掛け湯をした時は驚きましたが慣れるとまっことさらさらした湯で、よい感じがしますな〜」

「うん、少しでも湯の中で動いてしまうと寒いけど、身体の温度で逆に身体を取り巻く湯の温度を上げるくらいの気持ちで入っていると、あら不思議! だんだん体が温まってくるような、こないような。微妙〜な感覚がたまらないな〜(笑)」

俺たちは体が冷えたと思ったらあつ湯にいき、暖まったらぬる湯に入った、この繰り返し行為が俗に言う「交互浴」だと思う。

「『風ちゃん』、熱湯とぬる湯の繰り返し、本当にたまらないね〜! この分だと俺たちこの繰り返しで二時間ぐらい軽くクリアしそうだね」

「いやぁ、まったくでございますな。溜まりに溜まった毒素が体外にスッキリ出て行くようでゲス。ある意味ここの湯、至高の湯のひとつではないでしょうか! む〜う、たまりません、実にたまりません、極楽です」

「親方〜ん、せつのことをこれからも『風ちゃん』と呼んで良いでゲスよ」

「おおっ『風ちゃん』サンキュー!」 。俺たちは時間を忘れて繰り返し湯に入りつづけたのであった………。

【おまけ】ぬるま湯の浴槽の温度とは

ぬる湯の浴槽はおよそ3.5m×3mぐらいで温度はおそらく30度前後、この浴槽には3つの吹き出し口があり新鮮な湯が常時流れ出している。

元湯源泉
元湯源泉

後で聞いたところ、こちらの浴槽には「『霊泉』元湯」の源泉(だいたい20度程度)と温泉神神社の源泉(およそ30度程度)、市営源泉(42~43度強)の3種類の源泉が混入されているそうだ。

ちなみにあつ湯の浴槽はおよそ3m×1.7mぐらいで、市営源泉(42~43度強)が流れ込んでいる。

また、「交互浴」は本来、「ぬるい湯」に入ってから、「あつい湯」に入るそうだ。

元湯の裏側
元湯の裏側

■磐梯熱海温泉 共同湯「霊泉」元湯
熱海温泉合資会社
[住所]福島県郡山市熱海町熱海4−22
[電話番号]024-984-2690
[泉質]アルカリ単純温泉
[温泉固有の適応症]きりきず、やけど
[一般的適応症]神経痛、関節痛、疲労回復、冷え性など
[入浴時間帯]6時〜20時※19時半で受付終了
[料金]6時〜:大人500円、子供50円
14時〜:大人300円、子供150円
16時〜20時:大人250円、子供125円
※概ね2時間までの入浴
[日帰り入浴(2階大広間利用)]8時〜16時:大人1000円、子供500円(飲食持込可)

文・撮影/鵜澤昭彦

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