満吉(まんきち)くんは、各時代で話題となった存在と、時空を超えて交流できるという特殊な能力を持つ猫。この愛くるしいキャラクターの生みの親、マルチクリエイターの江戸家猫ハッピーさんが、満吉くんを主人公にした漫画で心が和らぐ物語を紡ぎます。今回は「シマエナガ」編です。
※漫画は下記リンクよりご覧ください。
ブームのきっかけは写真集『シマエナガちゃん』
“もふもふ”としたぬいぐるみのような見た目で人気が沸騰中の「シマエナガ」は、北海道に生息する小鳥です。ころんとした体に白い顔が特徴で、体長は14cmほど。北海道に暮らす「エナガ」の亜種です。
ブームを生み出すきっかけのひとつが、写真集でした。2016年秋に刊行された『シマエナガちゃん』(講談社ビーシー)。撮影者は、「アザラシの赤ちゃん」で知られる動物写真家の小原玲さん(1961~2021年)です。
小原さんのこの写真集は、17刷を重ねるなど大ヒット。続く『もっとシマエナガちゃん』『ひなエナガちゃん』(いずれも講談社ビーシー)も話題となりました。
TBSは番組オリジナルキャラクターに、NHKは番組を制作中
シマエナガは今では、テレビやSNSなどで大人気。ぬいぐるみやTシャツ、タオル、キーホルダーなどさまざまなグッズがあふれ、その愛くるしい姿で多くの人を魅了しています。
TBSは、朝の情報番組「THE TIME,」(月~金、5時20分~8時)の番組オリジナルキャラクターが「シマエナガちゃん」。ぬいぐるみや雑貨のグッズも公式オンラインショップで販売しています。
NHKは、人気番組「ダーウィンが来た!」で、画像や動画の投稿を受け付ける企画「シマエナガチャレンジ」を実施中(2022年9月30日まで)です。しかも「ただいま番組を絶賛制作中です」と説明しています。
シマエナガのブームは、さらに過熱しているようです。
魅力はどこにあるのでしょう。小原さんは写真集のあとがきで、「思わず『シマエナガちゃん』と呼んでしまう。それほど、表情も仕草もかわいらしい小鳥です」などとつづっています。
たしかに、この“雪の妖精”を眺めていると、「シマエナガ」とは呼び捨てにできないかわいらしさがあります。やっぱり「シマエナガちゃん」が、しっくりきます。
江戸家猫ハッピー(Edoya Nekohappy)
マルチクリエイター。動物ものまね芸人「三代目 江戸家猫八」の末娘。
1993年から15年間、俳優・緒形拳に師事。共著「地球徒歩トボ」(学研)では写真を担当した。オリジナルキャラクターである猫の「満吉くん」を通して、地球を楽しむための写真・漫画・グッズなどを発信している。伊豆高原で「猫満福庵」という猫のいるギャラリーをオープン予定。
・「猫満福庵」
・「江戸家猫ハッピー」