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ラーメンとチャーハン、それぞれの味が口の中で大暴れ

まず、運ばれたのがラーメン。うわー、くっ、黒い! メニュー写真通りの巨大なチャーシューまでもスープが染みて黒くなっているではないか! 全国の「ブラック」の名を冠したラーメンの中でも、ここまで漆黒のスープは富山ブラックだけだろう

漆黒のスープで味わう「ヤング」こと富山ブラック
漆黒のスープで味わう「ヤング」こと富山ブラック

ちょっと怖いけど、スープを飲んでみる。舌先を突き刺すような醤油辛さが口の中で炸裂する。後味に苦味を感じるほど味が濃い。そういえば、東京の知り合いが生まれてはじめて味噌煮込みうどんを食べたときに「苦い」と言っていたが、これと同じ感覚だったのだろうか。

麺はこのスープに負けないようにするためなのか極太の縮れ麺。しっかりとしたコシがあって旨い。店内に入って正面に製麺機が置かれていたので自家製麺なのだろう。

おっと、ここでミニ(半)チャーハンが出された。この量! 全然ミニじゃない(笑)。並を注文していたら大変なことになっていただろう。

漆黒のスープで味わう「ヤング」こと富山ブラック
漆黒のスープで味わう「ヤング」こと富山ブラック

いや、それよりも富山ブラックを食べて口の中に広がった辛みを一刻も早くチャーハンで緩和させたい。レンゲを山盛りにして思いっきり頬張った。

ん? あれっ!? かっ、辛い! チャーハンもかなり味が濃いのだ。ラーメンとチャーハン、それぞれの味が口の中で大暴れしていて、これではまったく箸休めにならない。

とてもこれは食べられない……と思った瞬間、濃い味の奥というか、互いにぶつかり合うふたつの味の向こう側にある美味しさのようなものを感じた。ひょっとすると、富山ブラックとチャーハンのセットの醍醐味はこれかもしれない。

その証拠に富山への旅から1週間経った今、また食べたいと思う自分がいる。

取材・撮影/永谷正樹

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永谷正樹
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