旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:くわい
難易度:★★☆☆☆
めでたい席には欠かせない正体不明の野菜
おせち料理に必ずと言っていいほど入っているのが「くわい」です。シャキシャキとした食感が心地良い野菜ですね。ただし、少しれんこんに食感が似ているため、「れんこんかな? でも形が違うよな」などと、いつも結局、正体不明のまま食べ終えてしまっているという人も多いかもしれませんね。
このように、その正体があまり知られていないくわいの旬は11~12月。年末年始が近づいてくるとスーパーなどで見かける機会が増えてきます。
くわいには、青くわい、白くわい、吹田くわいの3種類がありますが、日本で食べられるのはおもに青くわいです。
では、なぜくわいがおせち料理の定番食材とされているのでしょうか? それは、くわいの形にあります。小さな球形からくちばしのような芽が上に向かって勢い良く伸びている様が「芽が出る」「めでたい」など、縁起が良いことを連想させるためです。そういったことから、おせち料理のほか、祝いの席の料理に必要不可欠な食材となっているのです。
調理をする時にもくわいの縁起の良い形を崩さぬよう、芽を残したまま調理をするのが一般的です。
くわいは調理が難しそうと思っているかもしれませんが、まったくそんなことはなく、皮を剥いてだし汁としょうゆで煮るだけでも美味しくいただけます。他にも炊き込みごはんの具にしたり、素揚げにしたりと、調理法はさまざま。ぜひ一度、試してみてください!
美味しいくわいの見分け方
芽に張りがありってピンと立っているものを。芽が折れたり、しなびているものは鮮度が落ちている証拠なので避けてください。また、実の部分が硬く、表面にツヤがあるものを選びましょう。
くわいの注目栄養素
体づくりに欠かせないタンパク質やビタミンB群、造血を助ける葉酸、新陳代謝を促す亜鉛など、栄養素の宝庫ですが、なかでも注目したいのは、カリウムの含有量の多さです。カリウムは摂りすぎた塩分を体外に排出する働きを持ち、むくみの予防や、高血圧の予防・改善をサポートしてくれます。
また、抗酸化力の強いビタミンEが豊富なところも注目したい点です。