肩の力が抜けて自然体で選べるショップが楽しい 次に向かった『アンケヴィーノ』はときわ台、静かな住宅街にある。店名の意味は「ワインも」。かしこまらずに、いつもの食卓にワインも仲間に入れてよ、ってこと。いいワインを日常の中に…
画像ギャラリー酒場ならオススメをおいしくいただけばそれでいい。では、買って帰るときは結構ハードル高いよね、さて、どうすれば?そんな気持ちを、『おとなの週末』ライター池田が一緒に解決します!
飲んでから買うか、買ってから飲むか……好みの入り口見っけ!
ワインは好きだし、多少は知ってるつもり。でも、いまどきはますますいろんなワインがあるしさ。どんな店でどうしたらおいしいワインに巡り合えるんだい?という思いを解決するべく、おすすめと評判のワインショップにGO。実際に買ってみることにしたのだ。ショップごとにそれぞれ個性があるのも楽しそうじゃん、てことで。
最初に訪ねたのは『ウィルトスワイン自由が丘』。インポーターである同社が昨年オープンしたワインのセレクトショップ(2店舗目)。ここ、気軽に立ち寄れる小さなワインバーみたいで入りやすい。入って右手にセラーがあるが、入り口前のテラスと入ってすぐが開放的な角打ちスペースになっている。しかも、だ。角打ちで開いているワインの数を聞いてちょっとびっくり。30 から多いと80種類とか。中にはクラシックなプレミアムワインも。
同店の池永さんに話を聞くと、理由は「ワインへのハードルを下げて、もっともっと自由に楽しんでほしいから」と。で、セラーには常時1500アイテムほど、ナチュラルワイン、日本ワイン、クラシックなものまで幅広い。「ワイン好きなスタッフが揃っているので、何でも聞いてもらえば、その3倍くらいお話しします」と。キーワードを言えばおすすめを何種類か示してくれる。自分の好みを探す入り口としてもおすすめだ。
お次は馬喰横山の『スワイライフワインショップ』へ。社長の上田猛さんの話が面白い。「僕ワインが苦手だったんです。それがナチュラルワインに出合って大好きになって。もっともっと知ってもらいたいと思ったんです」。本業は、2階に事務所があるWebデザインや制作の会社。ある日、向かいにあるワインバーに飲みに行き、目覚めたのだという。そんなわけで上田さんは初心者にやさしい。
「ものによってはクセがあるので、最初はなるべく飲みやすいものを紹介します。価格帯も低いものから始めたらいい。ジャケットも楽しいので、それで選ぶのもいいし」。500円で有料試飲もしているが、興味があれば……と、わりと気前よくポンポン開けてる。「僕が飲みたいものもあるし……」って、楽しさをシェアしたくて仕方ない感じ。いやはや、飲み過ぎちゃったぞ。ナチュラルワイン初めてなんだけどってお客さんも多いそうなので、気後れせずに行ってみよう。
『VIRTUS WINE(ウィルトスワイン)自由が丘』 @自由が丘
インポーター直営ならではの品揃えとバースペースが魅力
インポーター「ウィルトス」の直営だけあり、ラインナップは、日本ワイン、ナチュラルワイン、ブルゴーニュなど約1500アイテムと幅広い。テラスや店内の席ではワインバーのように角打ちも楽しめる。まずはふらっと訪れたい。
[住所]東京都目黒区緑が丘2-24-8 arbre自由が丘
[電話]090-4405-3670
[営業時間]12時〜21時
[休日]月
[交通]東急東横線ほか自由ヶ丘駅北口から徒歩4分
『SWAILIFE WINE SHOP(スワイライフワインショップ)』 @馬喰横山
敷居の低さは随一!?ナチュラルワインをゼロから選べる
スワイはタイ語で美しいの意味。広めの試飲スペースの奥のセラーには4〜5000本のナチュラルワインが。エチケットデザインの楽しいものが多く、ジャケ買いもおすすめとか。わかりやすい言葉で説明してくれるのもうれしい。
[住所]東京都中央区日本橋馬喰町1-5-15 rosso bakuro1階
[電話]03-6661-2674
[営業時間]10時〜19時
[休日]土・日・祝
[交通]都営新宿線馬喰横山駅A2出口から徒歩2分
肩の力が抜けて自然体で選べるショップが楽しい
次に向かった『アンケヴィーノ』はときわ台、静かな住宅街にある。店名の意味は「ワインも」。かしこまらずに、いつもの食卓にワインも仲間に入れてよ、ってこと。いいワインを日常の中にって、肩の力が抜けたスタンスがいいね。店主の武石知桂さんはレストランのサービスを経て、イタリアでソムリエ資格を習得。帰国後はインポーターや百貨店の売り場勤務の後、5年前に同店を開設。
いろんな経験を重ねた上で、すすめたいと思っているのは「小さい造り手で、地に足が着いてていねいに造っているワイン」。であれば、産地やナチュラルであるとかないとかも気にしていない。その他おすすめのチーズやシャルキュトリー、オリーブオイルの量り売りなどもある。ひとりの子供のママとしても「ひとつのところで、ワインもつまみもおいしくて、安心、安全なものが選べればいいなと」。毎月第3金曜日には角打ちもやっていて、飲み比べもできるのでぜひ。
さて、最後に訪れたのは初台スーパー百貨店。昔のまんまのレトロなスーパーマーケット。以前は花屋だったというその一角を、自らリノベして岡田悦和さんが昨年12月にオープンさせた『カーヴ・ド・ミミ』だ。岡田さんの前職は伊勢丹新宿店のワインショップ『フェスティヴァン』。満を辞しての独立の物件探しの中でここを選ぶのも岡田さんらしい理由。「パリのマルシェっぽいというか。地元の人がお肉や野菜を買いに来る、ここに街のワインショップがあったらいいなと」。
紹介していきたいのは「造り手の見える、職人気質のワイン」。必ずしもナチュラルワインじゃなくても、きれいに造りきったワインをおすすめしたいとのこと。「初めて飲むならいきなり攻め過ぎず、ちょっとずつちょっとずつ、飲んでるうちにあ~おいしいなと思ってもらえれば」ということで、揃える価格帯も広い。おすすめワインの有料試飲もできる。穏やかな空気感でワインを注ぐ岡田さんと、あれこれ話すのも楽しい、居心地のいいお店なのだ。
『Anche Vino!(アンケヴィーノ)』 @ときわ台
自然体の目線でていねいに造られた素敵なワインを探す
カウンターには所狭しと店主の武石さんが選んだワインが。現行のヴィンテージはほとんど試飲済み。「好みと予算、今日は何を食べるか」などを伝えれば、いろいろとおすすめを教えてくれる。ちゃんと個性が見える素敵なワイン達だ。
[住所]東京都板橋区南常盤台2-6-1-B
[電話]03-6326-5051
[営業時間]12時〜20時
[休日]日・祝(不定休あり)
[交通]東武東上線ときわ台駅南口から徒歩3分
『Cave de Mimi(カーヴ・ド・ミミ)』 @初台
居心地のいい空間 ワインと付き合う楽しみが見つかる!
昭和レトロな初台スーパー百貨店の一角に開店した小さなワインショップ。ナチュラルワインにも精通する、店主の岡田さんセレクトのワインは造り手が見えるエレガントなもの。今後はブルゴーニュやシャンパーニュにも注目!
[住所]東京都渋谷区初台1-7-5 初台スーパー百貨店1階
[電話]050-3593-8833
[営業時間]12時〜19時
[休日]日(不定休あり)
[交通]京王新線初台駅南口から徒歩3分
撮影/橋本真美、取材/池田一郎
※2023年3月号発売時点の情報です。
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