旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:さざえ
難易度:★★☆☆☆
天然ものが多いのはコスパが悪いから!?
トゲのある殻が特徴的なさざえの旬は産卵期を迎える春から夏。5月からが漁獲量が増え、美味しくなる時期です。巻貝のなかでも漁獲量が多めなのにもかかわらず価格が高いのは、完全養殖が難しいためです。
養殖はされているのですが、稚貝を海に撒き、その後はじっと成長を待つだけ。ほかの貝のようにエサを与えて……といったことをしない理由は、さざえが驚くほど大食いであるからだとか。エサとなるわかめなどの海藻をエサとして与えるとエサ代がかかりすぎてモトがとれないということです。つまり、生産者にとってはコスパが悪すぎる貝なのです。
さざえといえば壺焼きですが、新鮮なものは刺し身がおすすめ! コリコリとした食感で、磯の香りもほかの貝より強めでたまらなく美味。肝は少し苦みが強く見た目はグロテスクなので食べないという人も多いのですが、それはもったいない! 包丁で刻んでペースト状にしたものを醤油と合わせた肝醤油に。独特のほろ苦さと磯の香りは病みつきになる旨さです。ただし生で食べる場合は、信頼のおけるお魚屋さんで購入するのがおすすめです。
旬の時期にはスーパーでも比較的安価で販売されているので、壺焼きにチャレンジしてみては? フライパンに水を入れて沸騰させ、そこにサザエを入れて7~8分ほど蒸し焼きにしましょう。しょうゆと調理酒を注ぎ入れて蒸しても美味です。
美味しいさざえの見分け方
さざえは鮮度が落ちやすい貝なので鮮度の良し悪しの見分け方は知っておきたいところです。鮮度が良いものほど身はコリコリしていて、独特の磯の香りも楽しめます。
チェックポイントは蓋の状態です。蓋が硬く閉じているもの、少し触って閉じようとするものは鮮度が良く、逆に、蓋が開いていたり、触っても反応がないさざえは死んでいる可能性があります。
さざえの注目栄養素
筋肉や骨、髪毛などの材料になるたんぱく質がたっぷり。低脂質・高たんぱくな体づくりに最適な食品です。ほかにも、とりすぎた塩分(ナトリウム)を排出してくれるカリウムや、肝機能を強化してくれるタウリンも豊富に含まれているため、生活習慣病が気になる人、飲酒量の多い人にはとくにおすすめです。