大阪と福岡に期間限定オープン! 銀座『サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR』でビールの劣化とおいしい生ができる理由を聞く

大阪と福岡に期間限定オープン! 銀座『サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR』でビールの劣化とおいしい生ができる理由を聞く

大阪と福岡に期間限定オープン! 銀座『サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR』でビールの劣化とおいしい生ができる理由を聞く

2019年7月、銀座でオープンして以来、ビール好きの間では「あそこで飲む生ビールはすこぶる旨い」と評判を集めている「サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR」。この程、大阪と福岡でも期間限定でオープンすることになった。実は私も以前その感動を体験済みなのだが、改めてあの感動をもう一度! とお店へ伺った。

夏にかけて知っておきたい、ビールが劣化する理由

今回『サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR』を訪れたのには理由がある。「おいしさ体験会」に参加させていただくためだ。どうやら「サッポロ生ビール黒ラベル」のおいしさの秘密が聞けるという。ビール好きとして、それは聴き逃がせない。

朝早くのスタートだったが、こういう機会がないと朝から生ビールを飲むこともない。それはそれで役得である。

『サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR』。雰囲気もいい感じだ

さて、サッポロ生ビール黒ラベルブランドマネージャー・野並祐介さん、原料開発研究所の研究員兼フィールドマン・ 牧本梨奈さんから説明を受ける。ここでわかったことは原料へのこだわりだ。

明治13(1880)年の時点で、100%道内産の大麦を使用し、翌年にはホップも100%道内産化している。まだ「開拓使麦酒醸造所」という名前だった頃の時代の話だ。その後、大麦はカナダ・サスカチュワン州の農家と協力し、現地の大学との品種開発が1990年代からスタート。

そのひとつが、ビールの酸化を促進する「酵素=LOX-1」を持たない大麦を発芽させた「旨さ長持ち麦芽」。これを使うことで、香味耐久性と泡持ちをアップさせているそう。

現在は群馬県に大麦、北海道にホップの開発研究所を構え、「品種改良(育種)」を行うなど、原料への飽くなき探求が続いている。

原料へのこだわりを聞いたあと、目の前に並んだのは2杯のビール。左は「通常の黒ラベル」、右は「劣化したビール」と書かれている。これを飲み比べるというのだ。パッと見の色味だけでは違いがわかりづらい。早速飲んでみる。

飲み比べで出していただいたビール

「通常の黒ラベル」は、スッキリとした飲み口に麦芽の旨みと苦味を感じる。「劣化したビール」はなんともいえないダンボールのような臭いに、舌の両サイドに酸っぱさ、舌の奥では強い苦味を感じ、ちょっとツラい。

今回は缶の黒ラベルでの飲み比べだったが、たまにこういう生ビールを出してくる店があるなぁと嫌な思い出が脳裏をよぎった。

しかし、どこまでやるとこのような状態になるのだろうか。聞いてみると、温度・時間・日光の当たり具合、振動で劣化していくのだそう。

缶を振ると泡がブシューっと出て泡が溢れ出たことはみなさんも経験があるだろう。それに加えて、エグミが出て味にも少し影響が及ぶようだ。

ただ振動に関しては、振ってしまったあとに安定して置いて冷やせば元に戻るのですぐに開けなければよい。例えば、キャンプ等で車からクーラーボックスを持って移動したときに多少揺れるはず。そのときもすぐ開けるのではなく、ちょっと間を置くのがいい。

あと、一番よくないのは高温状態の場所に缶を置いておくことだそうなので、これからの季節は特に気をつけるべし。

“完璧な生”を飲んで感じる、泡は偉大なり!

続いては、『サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR』で注がれる「パーフェクト黒ラベル」の試飲だ。まずはグラスリンサーでグラスを洗浄。

ビール好きの方なら一度は目にしたことがあるであろう「グラスリンサー」

黄金に輝くカラン(タップ=注ぎ口)にグラスを運び、ビールを注ぎ込む。黄金色の液体が流れ込む様はなんとも美しい。

手際よくビールが注がれ、目を奪われる

グラスの7割ほどビールを注いだら、次は。ミクロン単位とも言われるキメ細かい泡がビールの上に乗っかっていく。このカランにはビールとは別に泡用のカランが設置されていて横から出てくるようになっている。それをグラスのフチにあててビールに泡をのせていく。こうして繊細な泡がのってくるのだ。

グラスのフチに泡を当ててのせるように注いでいく

ちなみに、ビールにダイレクトで泡をぶつけると大きな泡になってしまうそうだ。仕上がりは泡が二層状態に。これはなかなかお目にかからない。

「できたてがおいしいのですぐにどうぞ」と言われたので、写真を撮るのはあとにして、クリーミーな泡を一瞥しつつグラスを受け取るやいなやグビッ。薄張りグラスで口当たりがよくスルスルっと入り、泡が、液が、のどを伝う。くぅぅ〜旨い。

泡で閉じられていた麦芽の旨み・コク、そしてシュワッとした炭酸が一気呵成になだれ込み、余韻をほんの少し残しつつ儚く消えていく。あまりにも軽い飲み口で、すり切り420mlのグラスに並々入ったビールが一瞬でなくなってしまいそうだ。

ここで、サッポロの方から面白い話が聞けた。グラスを置いてみてください、と言われ置いてから数秒。泡が少しだけ増えていたのだ。だいたい泡は飲んでいるうちに消えるイメージがあるが、なぜ?

THE BARで注がれる黒ラベルはミクロン単位のきめ細かさを実現した泡で、口当たりのよいクリーミーな泡は細やかな霧状の泡の層を生み、飲むたびに泡が再生し長持ちします。泡が消えるとビールが酸化し味が劣化してしまうので、泡が残っているのはいいことなんですよ」

一瞬でなくなってしまいそうと言っていたが、むしろこの泡があるからゆっくり飲んでも大丈夫というわけだ。泡がそこまでの効果をもたらすとは知らなかった。偉大なり。

ということで、完飲後に撮影。これも飲んでしまいました……。なお、1杯550円

ちなみに、こちらでは「パーフェクト黒ラベル」のほかに、昭和初期に活躍したスウィングカランの復刻版で注ぐ「ファースト」、これらの2本の生ビールカランを使った、ここでしか飲めない「ハイブリッド」も飲める。ただし、お店で飲めるのは2杯まで。3つの黒ラベルからどれを選ぶかが悩ましいところだ。

銀座はもちろん、2023年7月13日〜8月6日の福岡2023年8月17日〜9月10日の大阪に期間限定でオープンされる『サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR』。ぜひ“完璧な生”を体験してほしい。きっと飲む口のよさに驚くだろう。

■サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR
[住所]東京都中央区銀座5-8-1 GINZA PLACE 地下1階
[電話番号]050-5811-5682
[営業時間]14時〜22時(21時半LO)※土は11時半〜、日・祝11時半〜21時(20時半LO)
[休み]年末年始、2月第3火
[交通]地下鉄銀座線ほか銀座駅直結※A4出口に向かう通路内

■サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR FUKUOKA
2023年7月13日〜8月6日の期間限定オープン
[住所]福岡県福岡市博多区博多駅中央街1-1 博多活憩通り
[営業時間]13時〜22時、土・日・祝11時〜21時

■サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR OSAKA
2023年8月17日〜9月10日の期間限定オープン
[住所]大阪府大阪市 梅田駅周辺
[営業時間]13時〜22時、土・日・祝11時〜21時

取材・撮影/編集部えびす

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