日本一のアルカリ温泉で教科書に掲載 埼玉の秘湯・都幾川温泉の凄さ

「そうだ、温泉へ行こう」。予定を立てて行くのもいいけど、思い立ったらすぐに行きたいときもあるでしょう。今回、5つの県へおと週スタッフが思い思いのエリアへおでかけ。東京から1時間〜2時間で行ける「日帰り温泉旅」を満喫しまし…

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「そうだ、温泉へ行こう」。予定を立てて行くのもいいけど、思い立ったらすぐに行きたいときもあるでしょう。今回、5つの県へおと週スタッフが思い思いのエリアへおでかけ。東京から1時間〜2時間で行ける「日帰り温泉旅」を満喫しました。温泉王国・大分県出身の温泉っ子、『おとなの週末』ライター肥田木が”最強の湯”を求めて埼玉は秩父連山の北東にある秘湯へ。いろいろ最強のオンナになりました(?)

『旅館とき川』

何とも優雅なプライベート時間を過ごせる湯宿。現在は日帰りのみだ。強アルカリ泉はその度数が強いほど古い角質を取り除き、肌はなめらかに、湯冷めもしにくいとか。この”最強の湯”を快適に堪能できるよう、営業後の掃除では湯を抜いてしっかり乾燥させ、毎日早朝から数時間かけて入れている。木の温もりを感じる部屋でいただく会席はヘルシーな味が好評。店主の中野さんは「一人ひとり丁寧なおもてなしを心掛けています」と話す。

貸し切り部屋と温泉・お食事付き4時間 12980円(平日夕の部は11880円)

『旅館とき川』貸し切り部屋と温泉・お食事付き4時間 12980円(平日夕の部は11880円) 季節の移ろいを感じる山間の一軒家。部屋は机や座椅子など店主こだわりの手作り家具が配され、木の温もりに癒される

四季のうつろい春会席

『旅館とき川』四季のうつろい春会席より一部 炊き込み御飯・お吸物・香の物、酢の物、小鍋 鶏水炊き(季節で内容は変わる) 山菜の天ぷらやイワナの塩焼きなど旬の食材を厳選した料理は品数も豊富。1品ずつ部屋まで運んでくれるのもうれしい

[住所]埼玉県比企郡ときがわ町大野537
[電話]0493-67-0331
[営業時間]日帰り限定・昼の部11時~15時、夕の部16時~20時 ※1日4組限定(昼夜各2組)
[休日]月・火(祝は営)
[交通]JR八高線明覚駅から車で約20分(乗り合いタクシーあり)、関越道東松山ICから車で約40分

【オススメ立ち寄りスポットはここ!】

『とうふ工房 わたなべ』

地元産を中心に国産大豆で作る豆腐が人気。全国豆腐品評会で2年連続金賞を受賞した「霜里絹豆腐」(350円)は濃厚な甘みとコク

『とうふ工房 わたなべ』

『堂平天文台「星と緑の創造センター」』

日本の天文学研究を支えた「堂平観測所」を体験・宿泊スポットとして整備。貴重な反射望遠鏡で月2回は星空観望会も(予約制)

『堂平天文台「星と緑の創造センター」』

化学の教科書にも載った日本一のアルカリ度

本当に納得できる泉質の温泉に入りたい。常々こう思っている。お肌ピチピチの港区女子が喜びそうなチャラい温浴施設は興味ナシ(嫉妬か?)。これが今回の温泉選びの第一条件だ。何せ温泉王国、大分県出身ですもん。あらゆる泉質を経験してきたキビシイ目で選んだのは……埼玉。

「へ、埼玉?」と今、思いましたね?実は県中部に位置するときがわ町に高校の教科書にも掲載された日本トップクラスの強アルカリ泉「都幾川温泉」があるのです。何とpH11・3(水素イオン濃度)。例えれば強い石鹸のようなもので、余分な皮脂を取り除き、角質を柔らかくしてお肌スベスベにしてくれるんだって。ずえったい入りたい!

目指すは日帰り温泉専門『旅館とき川』だ。港区女子に負けない(シツコイ?)ひと皮むけた美魔女になってやる、おーっ!池袋から東武東上線で埼玉方面へ、途中JR八高線に乗り換え最寄りの明覚駅までおよそ70分。素朴な駅舎に到着した。ここから車で約20分、山間にポツンと佇む一軒家が今回の目的地だ。

『旅館とき川』季節の移ろいを感じる山間の一軒家。部屋は机や座椅子など店主こだわりの手作り家具が配され、木の温もりに癒される

中へ入ると着物姿の上品な仲居さんが三つ指ついて「いらっしゃいませ」。え、アタシどっかの重役か社長だったっけ?もてなされ感がハンパない。というのもここ、「ちょっと贅沢に癒しのひと時を過ごしてほしい」と店主の中野さんが細部までこだわり、ほぼ趣味で営む小さな湯宿。

純和風の貸し切りが2部屋のみ、4時間たっぷり滞在で昼夜各2組ずつの1日4組限定。貸し切りの岩風呂と会席料理を楽しめる知る人ぞ知る秘湯なのだ。噂の強アルカリ泉、これがまあすごかった。敷地内から湧き出る自家源泉100%かけ流し。とろとろぬるりと全身を包む湯は無色透明・無味無臭。ベタな言い方ですが化粧水に入っている感覚だ。

『旅館とき川』とろっとした湯触りは浸かると肌がつるつるになるのが分かる。源泉は15度程度のため42度に加温

体をひと撫でしてみるとつるっつる。これ私の肌?ウヒヒ、アハハ。きもひぃ。脂肪も溶けろ~。夢なら覚めないで。あらゆる心の声がダダ漏れになる。古い角質が取れたのか湯上りはスベスベ&しっとりで、文字通りひと皮むけてイイ女(の気分)。しばし放心状態でした。頭から湯気を出しつつ部屋で寛いでいると「ホーホケキョ」。今誰かBGM流した?なんて思っていたら本物の鶯だった。そんな美しいさえずりも楽しみつつ、四季の会席料理に舌鼓。

四季のうつろい春会席

『旅館とき川』四季のうつろい春会席より (左奥)凌ぎ茶碗蒸し、中皿 ゆず小鉢、(中央右)食前酒ゆずワイン、(手前)前菜ゆず豆腐他 旬の彩り盛り込み(季節で内容は変わる)

ゆっくり過ごせる貸し切り部屋はやっぱ贅沢~。知らなかったのだが、ときがわ町には自然豊かな天文台やおいしい豆腐屋さんなど見どころが点在していて予想の100倍ぐらい楽しめた。ほんの1時間ちょいで極楽旅。あ、微妙の微じゃなく真の最強美魔女になれた気がしています。

撮影/鵜澤昭彦、取材/肥田木奈々

2023年6月号

※2023年6月号発売時点の情報です。

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