この秋、若き料理人のナンバーワンが決まる! 「ザ・プレミアム・モルツ presents CHEF-1グランプリ2023」の決勝戦が10月22日(日)18時からABCテレビ/テレビ朝日系で放送されます。ここでは、ジャンル別No.1を決めた3回戦と決勝進出を決めた準決勝の模様をお伝えします。
画像ギャラリープロ・アマ、ジャンルを問わない年齢40歳未満のシェフが、全国各地から461名エントリー。その中から2回戦に駒を進めたのが114名。私も審査させていただいた「地元を盛り上げるフェス飯」を作り、見事3回戦へ進んだのは、8つのジャンルで各TOP5に輝いた計40名。
【日本料理】
・『割烹 惣門』所属:鈴木秀哉さん(岩手県)
・『料亭か茂免』所属:猪口真弥さん(愛知県)
・『東山緒方』所属:木村僚佑さん(京都府)
・『能勢 日本料理 新』所属:中井 建さん(大阪府)
・『TTOAHISU』所属:本多修太さん(福岡県)
【フレンチ】
・『ガストロノミー ジョエル・ロブション』所属:小島広夢さん(千葉県)
・『ガストロノミー ジョエル・ロブション』所属:根本郁弥さん(東京都)
・『東急ハーヴェストクラブ軽井沢/VIALA annex軽井沢』所属:大石橋真紀さん(長野県)
・『la bûche』所属:森 尚平さん(京都府)
・フリー料理人:秋山雄毅さん(徳島県)
【中国料理】
・『wakiyaー笑美茶楼』所属:立岩幸四郎さん(東京都)
・『Hyatt regency 東京 翡翠宮』所属:長谷部 佳さん(神奈川県)
・『中華 kitchen BaFIT』所属:藤田 隼さん(大阪府)
・『中国料理 川』所属:川野孝太さん(宮崎県)
・『ロワジールホテル那覇』所属:當山翔太さん(沖縄県)
【イタリアン】
・『XEX TOKYO Salvatore Cuomo Bros.』所属:早川 光さん(東京都)
・『Sergio』所属:丹部優さん(愛知県)
・『Restaurant DA CIRO』所属:上坂祐一郎さん(京都府)
・『松山モノリス』所属:久保 貴さん(愛媛県)
・『リストランテ カノビアーノ福岡』所属:岩崎匠さん(福岡県)
【韓国料理&アジア料理】
・『牛刺しと焼肉仔虎 クリスロード店』所属:齋藤清明さん(宮城県)
・『イスラエル大使館』所属:十文字 淳さん(神奈川県)
・フリー料理人:鄭 大羽さん(神奈川県)
・『ふく流ラパス分家 WADACHI』所属:熊澤暢佑さん(大阪府)
・『Numb』所属:長谷直樹さん(大阪府)
【スパニッシュ・中南米】
・『la fusion51』所属:Suzuki Barbosa Gustavoさん(山梨県)
・『Pes.』所属:岡山雄磨さん(愛知県)
・『エクレエニシ』所属:丸山 楓さん(大阪府)
・『エチョラ』所属:清水和博さん(兵庫県)
・『GATSBY』所属:津田智行さん(兵庫県)
【フードクリエイター】
・『SHINING』所属:寺田真二郎さん(東京都)
・『EPISTROPH』所属:長塚健斗さん(東京都)
・フリー料理人:一之瀬愛衣さん(神奈川県)
・『TETOTETO』所属:丸山千里さん(神奈川県)
・『トータルウエルネス プロジェクト オキナワ』所属:大宜見かおりさん(沖縄県)
【ジャンルレス】
・『山ん』所属:森川雄輝さん(岩手県)
・『ACiD brianza』所属:児玉智也さん(東京都)
・フリー料理人:佐藤栄治さん(東京都)
・『mitsuwa』所属:三和慎吾さん(山口県)
・『TTOAHISU』所属:山下泰史さん(福岡県)
各ジャンルのナンバーワンが準決勝へ進出します。3回戦のテーマは「エビ料理に革命を起こせ!」。伊勢海老、車海老、芝海老、数々の種類があるエビを使ってどんな料理革命が起きるのか!?
激戦ジャンル「フレンチ」、「フードクリエイター」を制したのは!?
3回戦の審査員を務めるのは4名。昨年の大会でも審査を務めた錚々たる料理人が名を連ねています。
・和食:神田裕行さん
16年連続でミシュラン三つ星を獲得する『日本料理かんだ』店主。ミシュランから日本人として初めて「メンターシェフアワード」に選出されています。
・フレンチ:関谷健一朗さん
16年連続でミシュラン三つ星『ガストロノミー・ジョエル・ロブション』総料理長。フランス料理界最高峰の称号「M.O.F」(フランス国家最優秀職人章)を日本人で初受章しています。
・イタリアン:堀江純一郎さん
『リストランテ・イ・ルンガ』オーナーシェフ。イタリアに9年滞在し、日本人初のイタリア版ミシュランで星を獲得しています。
・中華:田村亮介さん
『慈華(いつか)』オーナーシェフ。オープンから1年も経たずにミシュラン一つ星を獲得。台湾での修業経験もあり。
会場には、「CHEF-1グランプリ」全体を盛り上げるスペシャルサポーターのお笑いコンビ「さや香」も登場しました。
数日に渡って行われた3回戦で、私は「フレンチ」と「フードクリエイター」の戦いを拝見いたしました。
「フレンチ」の1位に輝いたのは、根本シェフ。トムヤンクンをフレンチアプローチで仕上げたひと皿「小さき者の可能性」を作りました。
堀江シェフは「発想力、それを落とし込む技術、頭ひとつ抜けていた」。そして、根本シェフ直属の上司・関谷シェフから「ひと皿の味・香り、記憶に刻まれた。厳しく点数をつけても頭ひとつ出ている」と称賛。
根本シェフは、その言葉をじっくりと噛み締め「うれしくて泣きそう」と笑みを浮かべていました。
そして、「フードクリエイター」。さまざまな発想で生み出す料理が次々と飛び出し、各シェフの審査時には関谷・堀江両人から「革命」というキーワードが何度も出てきた激戦区。見事準決勝への切符を手にしたのは……丸山シェフ!
料理は「口中調味トムヤンクン -海老のタルタル、レモングラス燗添え-」。海老のタルタルを口に入れ、レモングラスを加えた燗酒を飲むことにより、口の中でトムヤンクンができあがるというもの。あまりにも斬新な食べさせ方で、審査員の度肝を抜きました。
実食直後は「はじめてすぎてわからない、コメントし辛い」と言うほど戸惑いを見せた関谷シェフ。それに対してさや香は「(昨年の『M-1』で言うところの)ヨネダ2000みたいな感じですか?」と言い、笑わせた。
丸山シェフは、関谷シェフから「自分には考えつかない料理で勉強になった。違う料理も食べてみたい」と言われたことに対し、「びっくりしすぎて泣きそう」と、目を赤くしながら素直な気持ちを吐露しました。
また、堀江シェフは「五者五様でジャッジが難しかった」と話しながら、「フードクリエイター」らしい自由な発想でシェフに勝つ可能性があると言及。「シェフにひと泡吹かせて!」とエールを贈りました。
準決勝進出を果たした8名のシェフ
上記ふたりを含め、見事3回戦を突破したのが下記の8名。
【日本料理】
・『料亭か茂免』所属:猪口真弥さん(愛知県)
【フレンチ】
・『ガストロノミー ジョエル・ロブション』所属:根本郁弥さん(東京都)
【中国料理】
・『ロワジールホテル那覇』所属:當山翔太さん(沖縄県)
【イタリアン】
・『松山モノリス』所属:久保 貴さん(愛媛県)
【韓国料理&アジア料理】
・『イスラエル大使館』所属:十文字 淳さん(神奈川県)
【スパニッシュ・中南米】
・『エチョラ』所属:清水和博さん(兵庫県)
【フードクリエイター】
・『TETOTETO』所属:丸山千里さん(神奈川県)
【ジャンルレス】
・『TTOAHISU』所属:山下泰史さん(福岡県)
そして、準決勝。
準決勝のお題は「和牛料理に革命を起こせ!」と「卵とご飯料理に革命を起こせ!」。
「和牛料理に革命を起こせ!」は、1位に山下シェフ、2位に丸山シェフが入り、決勝進出。
山下シェフの料理は、何度も火入れした和牛の塊肉を冷製仕立てで仕上げた「山と海」。あさりのダシとよもぎのソースを合わせ、さらにすじ青のりをのせた一品です。「ソースはエグみがあるのに一緒に食べるとおいしい。マジックだ」と言う関谷シェフを驚かせ、悲願に向けて着実な一歩を踏み出しました。
そして、丸山シェフは「和牛とバニラの出会い」。ミディアムレアのステーキに、バニラビーンズを入れた日本酒の熱燗を合わせる口中調味で楽しませる料理で勝負を挑みました。「ステーキと熱燗は一番遠い存在だけど、違和感はなかった」と神田シェフを唸らせて、決勝の切符を手にしました。
続く「卵とご飯料理に革命を起こせ!」では、1位の久保シェフ、2位の根本シェフが決勝へ。
久保シェフの「ご飯と卵 THE Revenge.」は、たまごスープにおこげ、卵白はお米のペーストと合わせてメレンゲにすることで外ふわ、中さくっの食感を実現。審査員から高い評価を受けました。
根本シェフは、表面に卵黄を塗って炭で焼くタイの焼きおにぎり「カオジー」をフレンチ風ツナマヨおにぎりに仕立た「カオジーツナマヨ」。海苔の風味が強いという声も上がりつつも、2位に滑り込みました。
「小指の先で引っかかってる。フレンチ代表がこの結果だと厳しいと思います」と、直属の上司でもある関谷さんから発破をかけられる場面も。
こうして、決勝の火蓋が切られました。放送は、ABCテレビ/テレビ朝日系で10月22日(日)18時から。気になる方はぜひチェックを!
写真/(C)CHEF-1グランプリ2023 取材/編集部えびす
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