旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■酸っぱいです
正解:ハスカップ
難易度:★★★★★
生食できるのは産地周辺の特権!?
ハスカップとは、スイカズラ科スイカズラ属に分類され、ふたつ一組で実る青紫色をした果物です。ハスカップとは通名で、正式名称は、「クロミノウグイスカグラ」です。
受粉しても結実しにくいという特性をもつため、実がなるまでには2~3年はかかるという栽培に手間と時間がかかることが特徴です。
さらに、収穫の最盛期は6~7月頃と、非常に短いため希少価値の高い果物です。
大きさは1~2cmほどで、円形のものなどもありますが、ほとんどの品種は長円形です。見た目はブルーベリーに似ていますが、かなり酸味が強いため、お菓子やジャム、ジュースなどに加工されることがほとんどです。
完熟すると生食でもおいしく食べられる糖度になる品種もあるのですが、完熟すると非常に柔らかくなって、少し触れただけでも皮が破れてしまうというデリケートな果物なので、残念ながら産地の近くではないと完熟したハスカップを口にできることはほぼ困難です……。
ただ近年、ネット通販では冷凍の完熟ハスカップが多く流通しています。稀ですが、生のハスカップを手に入れることも可能です。
ハスカップの一大産地といえば北海道で、自生もしています。原産地がサハリンやシベリアなど寒冷地のため、温かい地域では栽培ができないのです。シベリアから飛来した渡り鳥により種が運ばれたことで北海道に自生するようになったといわれています。作付面積日本一を誇るのは厚真町です。
名前の由来は、「ハシカプ=細い枝の上にたくさん実がなるもの」という意味のアイヌ語といわれています。