旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。さて、今回のテーマとなる食材は? 文/おと週Web編集部、画像/写真AC 【今月の旬食材は?】いま1年で最…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■滋養たっぷり
正解:デーツ
難易度:★★★★☆
木になったまま自然乾燥!?
デーツはヤシ科の高木であるナツメヤシの実です。中近東諸国では、多くの人々に日常的に食べられています。メソポタミアや古代エジプトの時代にはすでに栽培されており、クレオパトラもお気に入りだったとか。
また、滋養たっぷの果物のため、イスラム教のラマダン期間中の日没後の断食明けにまず食べるのはデーツといわれています。
砂漠のような過酷な環境をものともせず生育するという生命力の強さから「生命の樹」とも呼ばれています。
収穫時期は8月中旬~11月初旬の頃です。デーツの面白いところは、ほかのドライフルーツとは異なり、木になったまま完熟し、そのまま自然乾燥させてから収穫されるところです。
重量感があり、濃厚で、黒砂糖を思わせるようなコクのある甘み、しっとり&ねっとりとした食感が特徴です。甘みが強いので、コーヒーや紅茶のお供としてそのまま食べても美味しくいただけます。
種ありのものと種抜きのものが販売されていますが、種抜きは乾燥しやすいので、しっとり食感がお好みなら種ありのものがおすすめです。
ほかに、種を除き、縦に切り込みを入れたデーツにナッツやチーズを挟む食べ方もおなじみで「デーツボート」と呼ばれています。
また、刻んだり、ペースト状にして砂糖がわりにお菓子の甘みづけに使用されたりもします。
見た目がデーツにそっくりな棗(なつめ)という果実がありますが、こちらは中国が原産のクロウメモドキ科の落葉小高木になる実で、別ものです。なつめは漢方や薬膳料理の食材として使われます。
美味しいデーツの見分け方
デーツの品種は400種以上もあるといわれ、品種によって味わいが異なりますが、やはり粒は大きいもののほうがおすすめです。
皮がむけているものや、触れてみてカチカチなものは乾燥しすぎで、しっとり&ねっとりした食感が損なわれていることがあるので避けましょう。
一般的には、アメリカ産は水分量が多めで、しっとり&ふっくらとした食感のものが多く、中東産のデーツは水分量が少なめで、ねっとりした食感と濃厚な味わいのものが多い傾向にあります。
糖が果実の中で結晶化して、食べたときにジャリッとした食感のものがありますが、問題なく食べることができます。
デーツの注目栄養素
糖質、食物繊維、鉄、亜鉛、マグネシウム、葉酸、ビタミンB群など、健康維持に欠かせない栄養素を豊富に含むことから、スーパーフードと呼ばれています。
しかし、栄養価が高い一方で、糖分が多く含まれているため食べすぎには注意が必要です。
ただし、食物繊維が豊富なことから砂糖のように血糖値を急上昇させにくいので、ティータイムに「ちょっと甘いものが欲しい」といったときにはクッキーなどの砂糖たっぷりのお菓子をデーツに置き換えるのはおすすめです。
また、食物繊維が豊富なため、食べすぎるとお腹をくだすこともあるので過剰な摂取は避け、1日2~3個程度を目安に食べることをおすすめします。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。