外はパリパリ中はジューシー。毛沢東が愛したスペアリブ(四川・餃子バル「PAO²」)
大阪はキタの中通りにある四川・餃子バル「PAO²(パオパオ)」は、バル業界に旋風を起こそうと刺客を送り込んできた! 来日して20年以上という、中国は四川出身の中国人シェフをヘッドハンティング。 最強の助っ人とともに、今や、キタで話題を呼ぶお店となったのだ。
「ホンモノの中華で勝負したいのでぜひ来てほしいとラブコール。 当店では餃子のタネまで手作りですが、金額をできるだけおさえて、女性にも入りやすい料理と雰囲気を心掛けたんです」(店長) 名物の餃子は種類も豊富だ。 「焼き餃子」(350円)や「パクチー餃子」(350円)、「大葉餃子」(350円)、「ラム餃子」(350円)に加え、「チーズ餃子」(450円)や「フォアグラ餃子」(600円)、「トリュフ餃子」(600円)がある。
餃子はそのまま食すのがベター。 パクチーやトリュフなどと合わさったタネの風味が直に感じられる、控えめな味わい。 肉や野菜本来の旨みを味わったあと、追いかけるように大葉やフォアグラがやってくる。 だからこそ、タレは必要ないのだ。 さらに驚いたのが「PAO²のスペアリブ」(1280円)。 四川の名物は「毛沢東のスペアリブ」。 当時の主席だった毛氏がこよなく愛した料理だ。 それを再現したのが、同店のスペアリブ。 肉をいったん炊き、柔らかくする間に下味もつける。 ていねいに揚げたスペアリブは、外は驚くほどパリパリ。 肉は柔らかくて実に繊細だ。 どうやって作っててんねん!? とホンマに驚くばかりやで。 スペアリブでありがちな骨の周りの肉も硬くない。 スジ肉までキレイに食べられる。
四川定番の麻婆豆腐も忘れてはいけない。 お好みで辛さを調整できる「痛風麻婆豆腐」(980円)は、5段階の辛さで一番辛い5を注文。 いざ試食した。 山椒の辛さとラー油で、唇までヒリヒリ。 辛くても旨いから箸がどうにも止まらなくなる。 麻婆は牡蠣とあん肝、白子入り。 これがまた、よく合うねんな。
そして、この日のメインデッシュ。 「フカヒレうにしゃぶ鍋」(2480円)の登場や! うにベースの出汁で、フカヒレをしゃぶしゃぶするという贅沢三昧の鍋だ。
フカヒレは火が通っているので煮込まなくてもOK。 少し柔らかくなる程度にしゃぶしゃぶしゃぶ……。 うに出汁の風味が鼻を突きぬけて、シャキシャキとしたフカヒレの特徴的な味わいも堪能できる。
この贅沢鍋。 チンタオビールとよくマッチする!
今宵のメシも、長くなりそうだ……。
加藤 慶(かとうけい) 大阪在住のライター兼カメラマン。週刊誌のスクープを狙う合間に関西圏の旨いモンを足で稼いで探す雑食系。
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