伝説の名店『きら星』の元店主、星野能宏さん
無期限閉店中の伝説の名店『きら星』の元店主、星野能宏さん。全国を食べ歩くラーメンフリークであり、膨大な知識を持つ。
●『奈つやの中華そば』について
「ご夫妻二人三脚で獲得した新店大賞だと思います。朝早く行かなければ整理券が取れない状況ですが、地域に根づいている様はどこのラーメン屋も目指しているところだと思います。新店ながら頭が下がりますし、これからラーメン屋さんを開きたい人にとっては、『奈つや』さんがモデルケースになっていくのではないか。ワンタンの皮には『もち姫』という小麦粉を使っていて、食感を他店と差別化しています。スープも、ありそうでこれまでにない唯一無二の味に仕上がっていると思います」
●『トイ・ボックス』について
「部門賞ではなく、大賞というのはとんでもない精神力がなければ成し遂げられません。毎年極限状態で、モチベーションを維持しながら頑張っているのが伝わってきます。総合で大賞を取るには、いろいろなところに目を配っていないと無理です。山上さんが自分自身にとても厳しいところも知っているので、殿堂入りされたのは嬉しい反面さみしい部分もあります」
●「TRY」について
「学生の時に『TVチャンピオン』に出て、3位になりました。この番組で優勝すると『TRY』の審査員になれるというのが既定路線としてありましたが、その機会を逃したことがいちばん悔しかったんです。でも自分で店をやって回り道して、今ここにいるというのが、人生っておもしろいですね。ラーメン屋さんの産みの苦しみはわかっているつもりです。なので読者の方に少しでも各店の凄さをお伝えできるように頑張ります」