あなたのETCは「新セキュリティ規格」に適合していますか?
ユーザーの対策としては、自分のETC車載器が「新セキュリティ規格」に対応しているか否かをチェックする必要がある。識別方法としては、車載器の管理番号で確認する、車載器セットアップ申込書/セットアップ証明書で確認する、車載器本体のマークで確認する、といった方法がある。
自分のクルマが装着しているETC車載器が新セキュリティ規格に対応していれば、2030年問題もクリアできるため、そのまま使い続けられる。新セキュリティ規格に対応していない場合は、買い替えをする必要が生じる。
買い替えの場合は、従来型ETCか、それともETC2.0にグレードアップするか、という選択もある。これはユーザーのニーズに応じて変わる。ETC2.0には、通行料金の自動決済に加えて、落下物や積雪情報を知らせる安全運転支援機能、さらに渋滞回避支援、災害時支援のサービスがある。これらを必要だと感じたらETC2.0を選べば良い。
ただしETC2.0を使うには、情報を表示するためのカーナビ画面やスマートフォンが必要だ。知らない場所へ出かける機会がほとんどなく、スマートフォンを含めてカーナビを使わないユーザーは、従来型のETCで十分だと思う。
なおETC車載器の価格は、新セキュリティ規格に対応している従来型ならセットアップ料金を含めて1万2000円から1万8000円程度で、ETC2.0になると2万4000円から3万5000円くらいになる。
文/渡辺陽一郎(わたなべ よういちろう):自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。執筆対象は自動車関連の多岐に渡る。
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