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さりげなく奥深いふたつの音楽バー!さあ、音楽とアートのマジックワールドへ『MUSIC BAR道』@湯島

誰に対しても飾らず、やたらと面白いエピソードを繰り出すオトナ。それが『道』の店主・大久保裕文さんだ。中学時代から神保町やお茶の水のレコード店巡りを続けてきた彼の、ウン十年分の愛蔵レコードでバックバーはいっぱいだ。

初めて行った時、アメリカンロックの異端児、イギー・ポップのダミ声が店内に響いていた。イギーファンのうら若き女子のリクエストだ。イギーから連想されるミュージシャンからミュージシャンへと大久保裕文さんのDJはつながり、場は温まる。そして和む。

耳をスピーカーに預けつつ、目を奪われるのが壁を彩るポスター。ファッション誌などのアートディレクターを務めていた大久保裕文さんは、音楽のみならずアート全般に造詣が深い。ウォーホルのサイン入りオリジナルプリントのポスターや国内外のミュージシャンを撮ったオリジナルプリント作品が無造作に飾られている。宝の山。ここは大久保裕文さんのおもちゃ箱なのだ。

『MUSIC BAR道』大久保さんの思い入れの深いレコードは、ブリティッシュロックのストーン・ローゼズやNYファンクのESG、カナダの音楽家モッキー、坂本慎太郎などジャンルも年代も縦横無尽

「これもね、当時は安かったんですよ」と笑う彼に、そんなことないでしょと突っ込むと、実のところリーズナブルだった。彼の人柄が生んだ人脈と目利きの賜物なのだろう。控えめに掲げられた4人組の写真に目をとめた。

「あ、『はっぴいえんど』ですよね。これもオリジナル?」と聞くと、そうだと笑う。すると、シンガーソングライターとして活躍するスタッフの夜ヒル子さんがアルバム「風をあつめて」をかけてくれた。これまで何百回と聴いてきたはずだが、写真を前にレコードで聴くそれは、知らない音が詰まった分厚い曲のように思える。

珈琲焼酎をロックでもらう。大久保裕文さんはサッポロラガーの大瓶を酌む。音楽とアートに彩られた不思議な店に身を任せ、夜は更けていった。

『MUSIC BAR道』季節のポテサラなどのフードもとても丁寧な手作りで美味。人気のハーパーソーダーや珈琲焼酎と味わいたい

[店名]『MUSIC BAR道』
[住所]東京都文京区湯島3-35-6第1大久保ビル3階
[電話]03-3832-3740
[営業時間]18時~23時半(23時LO)※昼は「ヒルマCafe道」として営業(詳細はinstagram参照→https://www.instagram.com/hirumacafemiti/
[休日]日※イベントにより営業の場合もあり
[交通]地下鉄千代田線湯島駅4番出口出てすぐ隣のビル

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