日常にはさまざまな漢字が溢れています。それは生活にうるおいや豊かさをもたらす「食」の分野でも顕著。食べ物にまつわる漢字を知れば、それはそのまま普段の生活がより彩り豊かで楽しいものになるはず。
本コーナーでは「あれ、これどう読むんだっけ?」と思ってしまうような、忘れがちな難読漢字をお届けします。漢字を覚えて食生活を豊かにしよう!! 正解がわかった方は、ぜひこの食べ物との思い出を一緒に呟いてください!!!!
文、画像/おと週Web編集部
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難易度:★★★☆☆
■難読漢字、食べ物編の正解はこちら
正解: せっぺい
雪平は、主に茶席や特別な場で楽しまれる日本の伝統的な上生菓子のひとつです。
「平」は“まっさら”や“静けさ”を象徴する文字として使われており、「雪のように白く平らである」「雪のように清らかである」という意味が込められています。
雪平の起源は江戸時代にさかのぼります。当時、和菓子は茶道文化の発展とともに洗練され、四季折々の自然の美しさを表現することが重要視されていました。雪平は、その見た目から冬の茶席菓子として珍重され、季節感を演出する役割を担いました。
実際、生地には季節ごとの美しい花や葉、あるいは繊細な雪の結晶といった自然のモチーフが巧みに形作られたり、模様が施されたりします。
おもに餅粉や白玉粉をベースにし、砂糖と水を加えて練り、蒸し上げることでやわらかな生地を作ります。この生地は求肥(ぎゅうひ)と呼ばれ、しっとりとした弾力が特徴です。
上品な甘さの白餡や、季節のフルーツなどが、やわらかな求肥に包まれています。
ややこしいのは、まったく同じ漢字表記「雪平」が鍋(ゆきひらなべ)を意味する調理器具名としても広く使われていることです。このため、「ゆきひら」と「せっぺい」は同じ表記でも意味がまったく異なります。
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