日常にはさまざまな漢字が溢れています。それは生活にうるおいや豊かさをもたらす「食」の分野でも顕著。食べ物にまつわる漢字を知れば、それはそのまま普段の生活がより彩り豊かで楽しいものになるはず。
本コーナーでは「あれ、これどう読むんだっけ?」と思ってしまうような、忘れがちな難読漢字をお届けします。漢字を覚えて食生活を豊かにしよう!! 正解がわかった方は、ぜひこの食べ物との思い出を一緒に呟いてください!!!!
文、画像/おと週Web編集部
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難易度:★☆☆☆☆
■難読漢字、食べ物編の正解はこちら
正解: しゅとう
酒盗は、カツオやマグロの内臓を塩漬けにし、長期間発酵・熟成させて作る塩辛の一種です。
とくに高知県では、カツオの内臓を使ったものが有名で、地元では土佐の酒の肴の代表格とされています。
カツオの胃、腸、心臓などを細かく刻み、塩と米麹または発酵調味液とともに発酵させることで、独特の風味と旨味が生まれます。見た目はややグロテスクで、色も濃褐色。匂いも強めで、好みが分かれる食品ではありますが、好きな人にとってはたまらない味です。
その名は、江戸時代の文人・頼山陽(らい さんよう)が名づけたとされています。
「これを食すれば、あまりに旨くて、酒を盗んででも飲みたくなる」ということから「酒盗」と呼ばれるようになったという逸話が広く知られています。
カツオの産地である高知県や鹿児島県では、昔から家庭でも作られており、冷蔵庫のない時代には保存食としても重宝されていました。
塩分濃度が高く、数カ月~1年以上熟成させることもあり、旨み成分であるアミノ酸や核酸が豊富に生成されるため、少量でも非常に濃厚な味わいが楽しめます。
カツオ以外にもマグロやイカの内臓を使った類似の製品も「酒盗」として販売されていることがあります。これらも製法や風味はほぼ同じで、地方によって素材や発酵期間に若干の違いがみられます。
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