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正解:そばがき
蕎麦掻は、蕎麦粉に熱湯を加えて練り上げ、餅状にした日本の伝統的な料理です。
現在では蕎麦屋で酒の肴として提供されることも多く、通好みの一品として知られていますが、じつはこの蕎麦掻こそが、蕎麦料理の原点ともいえる存在なのです。
その歴史は古く、鎌倉時代にはすでに食されていたとされ、さらにさかのぼれば、蕎麦の実自体は縄文時代から食べられていた痕跡も残されています。
その名は、蕎麦粉を水や湯で練る際に、箸などで「掻き混ぜる」動作に由来しています。つまり「蕎麦を掻く」ことから「蕎麦掻き」と呼ばれるようになったのです。
蕎麦掻には「椀がき」と「鍋がき」という二つの作り方があります。
椀がきは、蕎麦粉に熱湯を注いでボウルの中で手早く練る方法で、手軽に1人分から作れるのが特徴です。
鍋がきは、蕎麦粉と水を鍋に入れて火にかけながら練る方法で、よりなめらかな食感に仕上がります。
どちらも、そばつゆや醤油をつけて食べるのが一般的ですが、味噌汁や鍋の具材としても使われることがあります。また、ぜんざいやおしるこに入れて食べる「そばがき汁粉」も、長野県などの郷土料理として知られています。