■難読漢字、駅名編の正解はこちら
正解:ちょくしえき
勅旨駅は、滋賀県甲賀市信楽町勅旨にある信楽高原鐵道信楽線の駅です。
滋賀県の山間部、とくに陶器で全国的に知られる信楽焼の産地の一角にあり、地域住民の生活の足として機能しています。
地名の由来には諸説ありますが、その背景として挙げられるのが、奈良時代に聖武天皇が営んだ紫香楽宮(しがらきのみや)の存在です。信楽一帯はこの宮を中心とした重要な地域であり、朝廷に関わる土地であったことから、「勅旨(ちょくし)」という格式ある名が地名として残ったと考えられています。
ちなみに、「勅旨(ちょくし)」とは、天皇の意思や命令を伝える内容、またはそれを記した文書を指す言葉です。古くは、朝廷に関わる重要な土地や施設の名にも用いられました。
駅の周囲には、信楽焼の窯元や小さなギャラリーが点在しており、信楽焼の素朴で温かみのある風合いを感じることができます。信楽町の中心部へ向かえば、全国的に有名なタヌキの置物をはじめとする多様な焼き物に出会うことができます。
この信楽高原鐵道の路線沿いは、のどかな里山の風景が続き、車窓からの景色も旅情を誘います。また、地元の鎮守社である新宮神社など、勅旨の静かな歴史を感じ取れるスポットも点在しています。
この地域最大の特産品はもちろん信楽焼ですが、ほかにも近隣の甲賀地域を含め、冷涼な気候と清らかな水で育まれた近江茶の産地としても知られています。
信楽焼の器に盛られた地元の料理や、たぬきにちなんだ信楽たぬき味噌など、素朴で滋味深い地元の味が楽しめます。
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