やさしい味わいのソーキそばと“隠し玉”
平日のランチタイムにビルの一角に看板を掲げる店を訪れた。運ばれてきたソーキそばは、見た目こそシンプルだが、食欲を刺激する香りが立ち上る。スープは豚とかつお節をベースにした自家製で、とてもマイルド。体にじんわりと染み渡る優しい味わいだ。
麺は沖縄から取り寄せたもので、ほどよいコシと心地よい食感が特徴。噛むほどに、歯ごたえのある麺と優しいスープが口の中で一体となり、沖縄の透明な海と潮風を思わせる。
ソーキとは沖縄の方言で豚のあばら肉のこと。この店のソーキは脂のノリもよく、丁寧に煮込まれている。付け合わせの浅漬けも良いアクセントだ。あまりの美味しさに、気づけば完食。
「でーじまーさん(とても美味しい)」
さらに、この店には“隠し玉”がある。沖縄そば用の麺を使ったオリジナル焼きそばだ。コシのある麺に濃いめのソースが絡み合い、通常の焼きそばとは一線を画す味わい。しつこさがなく、最後まで食べやすい。
店主の大嶺氏に、ソーキそばをはじめとした料理とお店へのこだわりを聞いた。
「生まれ育った沖縄の料理に、自分なりのオリジナリティーを加えています。来てくださる皆さんに満足していただけるよう、これからも続けていきたいですね。もうすぐプロ野球もオープン戦が始まり、ペナントレースが開幕します。好きなチームを、私たちの料理とお酒を楽しみながら応援してもらえたら嬉しいです。そんな店づくりを目指しています」
身長184センチの大柄な体格ながら、語り口は穏やか。しかし料理の話になると、笑顔の奥に真剣なまなざしがのぞく。



